No.905  しあわせのひとつの財布 ~永遠の家計円満のために~

 

今回は、

なぜ、家計はひとつの財布で運営するのが良いのか、

最大の理由を3つお話いたします。

 

まだ、複数の家計の財布をご利用のご夫婦で、

今回のお話にご納得いただければ、

ぜひ、お宅の家計の財布もひとつに、

まとめていただきたいと思います。

 

では、理由1から始めてまいります。

 

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理由1 家計のひとつの蛇口から出ていく

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私のところにみえる相談者の方から、

家計の財布のお話を聞いていると、

 

奥さまが、専業主婦で、

まったく収入がない家庭は別として、

 

アルバイトやパートなども含めて、

夫婦ともに、何らかの収入があるご家庭では、

 

年代に関わらず、

家計からの支出を管理する財布は、

 

大きく分けて、

・夫婦別々に複数の財布を持っているご家庭

・いっしょにひとつの財布にしているご家庭

ふたつのタイプの家計に分かれます。

 

ただし、いくら財布をひとつにしても、

当然ではありますが、

ご夫婦の所有しているすべてのお金を

ひとつにまとめているわけではなく、

ここでは、家計の財布に関わるおはなしです。

 

その分け方、言い換えれば、

夫婦それぞれの収入から、

家計に分担する支出額はご夫婦によって様々です。

 

ご主人の収入で家計支出を賄い、

奥さまの収入はすべて貯蓄をする。

 

または、家計支出用の銀行口座を開設して、

夫婦ともにあらかじめ決めておいた、

毎月一定金額をその口座に入金して、

その口座から、家計支出を払っていく。

 

その他にも、

結婚をする時にお互いに話し合って、

家計支出の方法を決めている家庭も多いようです。

 

要するに、

家計は、ひとつの蛇口から出ていくことを念頭に、

ご夫婦が納得して、

ひとつの財布で家計運営をしていけばよいのです。

 

つまり、収入は夫婦別々で、

ふたつの方向からひとつ家計にお金が入ってきても、

家庭で使う水道光熱費や食料品など、

また、携帯電話の通信費や子どもの教育費など、

家計からの支出は、

ひとつの家計(財布)からの蛇口で出ていったほうが、

複数の家計(財布)から複数の蛇口から出ていくより、

 

家計運営の把握が容易にできて、

将来の家計収支の把握もしやすいということは、

単純に、また容易に理解できることと思います。

 

 

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理由2 老後の生活に困る

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現役中の生活では、極端なお話ですが、

家計の財布が別々でも、

さほど困ることはないかもしれません。

 

しかし、老後の生活では、

 

特に、夫婦の年金収入を生活の支えとする生活を

計画しているご家庭で、

現役時代は家計の財布を夫婦別々にもっていた場合、

老後の生活に入ってからは、

夫婦お互いに、

苦労するようなお話を聞いたことがあります。

 

このような環境では、

自分に支給される年金で、

ひとりで生活した方が何かと良いと、

長年連れ添った夫婦が、

別れてしまうこともあるそうです。

 

長年連れ添った、

お互いに理解している間柄だと思っていても、

 

ご自身のお金の使い方や財布のコントロールを

お互いに理解できないままに、老後の生活に入って、

その時期には、ご自身のお金の考え方は固まっていて、

それを相手に合わせて変えることができない状況に、

なっているかもしれません。

 

家計の財布をひとつにしていなかった、

夫婦間で起こる現象

と言っても良いかもしれません。

 

このような状態にならないためには、

 

いわゆる、柔軟な思考が可能な、

老齢世代に入る前に、

 

家計の財布がひとつになっていなければ、

ひとつにしておくこと。

また、少なくてもお互いのお金の考え方を

共有しておくことが重要です。

 

これが出来ていれば、

 

何も歳を取ってから財布をひとつにして、

いらぬ苦労をする必要はないのです。

 

 

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理由3 お互いの収入の開示

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現在は少なくなってきたと思いますが、

数年前までは、

ひとつ屋根の下に、

長年連れ添って住んでいたご夫婦でも、

お互い毎月の収入を知らないご家庭もありました。

 

老後の生活に入って、

夫が年金を受給するようになっても、

その年金をいくらもらっているのか、

夫から教えてもらえない奥さんから

ある専門家のところに相談にみえた話も

聞いたことがあります。

 

 

現役時代と老後の時代に入ってからの特に家計支出は、

変わらないと思った方が良いでしょう。

 

つまり、現役の時代にご夫婦で稼いだ額で、

生活を維持していたご家庭では、

老後の生活でも、

年金収入を中心に生活をしようとしたら、

通常、ご夫婦お互いの収入は減りますが、

家計支出は変わらないのです。

むしろ医療費、介護の費用は増えるかもしれない、

といった生活をしなくてはならないのです。

 

人生100年の時代になるのであれば、

なおさら、老後の生活の準備は早めに初めて、

収入減少の対策を打っておくべきなのです。

 

 

そのためには、

夫婦お互いの現在の収入、

将来の収入の予測、

それに、ねんきん定期便などから、

公的年金額といった、

家計の収支を長期的に把握することが必要です。

 

 

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だから、家計の財布はひとつ

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以上、3つの理由のほかにも、

ご家庭の個々の理由から、

財布をひとつにした方が良い理由があります。

 

 

上記の3つの理由を理解して実行していただければ、

永遠に、家計円満な家庭が築けるでしょう!

 

また、既に家計の財布をひとつにしているご家庭も、

この機会にご夫婦で取り決めた内容を、

再度、確認していただいても良いでしょう。

 

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なお、家計の財布をひとつにしても、

 

夫婦お互いに、へそくりはやめましょう。

とは決して言ってはいません。

 

へそくりの仕方の男女別、

上手な方法は、

別の機会にお話いたしましょう。

 

 

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■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ

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家計の財布はひとつにする、

 

理屈ではなく、

 

永遠に家計運営を円滑にするために

 

実行することです!

 

 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第424号)

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