No.891. お金より人生を描く心配の方が大事

  

ここのところ、新聞や雑誌などで、

「現在○○万円の貯蓄があるが、

この金額で,今後暮らしていけるのかしら?」

 

といった老後の生活が、

心配になっている方からの質問に、

専門家が回答している掲載をよく目にします。

 

私は、今後の生活が不安な方が多くいるのだな、

と思うと同時に、

その方の取り越し苦労で、

少し考え方を変えれば、

すんなり解決できるのではとも思うのです。

 

そこで今回は、

 

お金を貯めているが将来不安な方へ

 

お金より人生を描く心配の方が大事

という仮説でお話をいたします。

 

 

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この仮説に当てはまる条件

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最初にお断りをいたします。

 

この仮説が当てはまるのは、

 

・現在貯蓄残高のある方

・以前お金を貯める経験がある方

つまり、現在貯蓄残高はなくても、

今までに、

お金を貯める経験のある方です。

 

貯蓄経験があり、

さらに、

・老後の生活を描いていない方

・家計収支を考えて、

老後の生活を描く状況ではないと思い込んでいる方

 

といった方にも読んでいただきたいです。

 

 

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貯蓄額の把握は生活に関心あり

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まず、現在の貯蓄額を把握している方は、

これからの生活に関心がある表れです。

人生の末期になってからも、

家計運営の心配のない方だと思います。

 

ただ、老後の生活は、

現役の時代以上に、ご自身の生活を、

ご自身で組み立てていかなくてはならず、

また、年金が主の収入となる方にとっては、

無駄にお金を使わない事前準備が必要です。

 

現在は、老後の生活に興味はない、

また描ける経済状況でないという方でも、

貯蓄があれば、また貯蓄をした経験があれば、

その通帳を取り出して、

次のことを、

メモ帳にでも書き出してみてください。

 

 

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通帳内容を書き出す

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通帳内容を書き出すことは、

これまでにご自身が使ったお金の証です。

 

現在○○万円の銀行預金のある方は、

なぜ、〇○○万円貯まったか、

経緯の検証をしてみます。

 

例えば、

・何歳の時から毎月△千円ずつ積み立てた

・親の相続の遺産分割を現金でもらった

・保険商品の満期保険金などを貯めた

などの貯蓄をした年月日、貯蓄した内容、金額を

通帳から書き出してみてください。

 

つぎに、

出来れば積立て当時からの通帳を集めて、

その通帳を見ながら、

無駄に大きなお金を使った形跡はないか、

あれば、

その年月日と品物の名前

それに金額も書き出してみてください。

 

例えば、

今は使っていない、

100万円相当の家具や腕時計などです。

 

 

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過去の通帳から教えてもらえること

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上述のように書き出してみると、

 

例えば、

住宅購入の頭金のための積立てなら、

ほかに欲しいものが出来ても

眼も触れないで貯める。

 

一定額まで貯まると、

目標の額まで貯まらないうちでも

1割くらいは衝動的に使ってしまう。

500万円積み立てる目標で、

100万円貯まると10万円、

200万円貯まると20万円は、

使ってしまうという傾向がある。

 

といったご自身の、

お金の使い方の傾向を、

ご自身で理解できるようになるでしょう。

 

大事なことは、

毎月の収入の何%までなら無理なく貯蓄ができる。

その金額は、1万円とか5万円である。

 

といったように、

具体的な金額を把握していけば、

 

将来、家計収支に変動が生じても、

それに対応できる家計運営が可能になります。

 

 

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思い描いた生活ができる

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つまり、今までに貯蓄をした経験のある方は、

 

ご自身の今までのお金の使い方の記録を

言い換えれば、

ご自身のお金の使い方の性格を

通帳から読み取ることができるのです。

 

この貴重なご自身の記録を利用して、

これから生涯に渡る

お金を使う計画を立てることも可能です。

 

老後の生活において、

生活費にいくら使って、

今はコロナ禍で無理ですが、

老後の生活に入ったら、

毎年海外旅行をするといった仮説を立て、

その旅費の予算組をすることも可能です。

 

ご自身に相応な思い描いた生活を計画して、

実行することが可能なのです。

 

また、

老後の破たんを防ぐことにもなります。

 

 

つまり、

老後をのんべんだらりと過ごして、

将来が不安になり、

心身ともに無駄に老いることなく、

お金を無駄に使わないように、

まずは、ご自身の人生を描くことです。

 

人生が描ければ、

根拠あるお金を使う計画もできるのもなのです。

 

従って、

お金より人生を描く心配の方が大事なのです!

 

 

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■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ

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ご自身の人生をご自身で描けば、

 

それ相応にお金に回るでしょう!

 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ改訂版(第422号)

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