#561 郊外の築古の戸建てが売りに出ている

 

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ここのところ、

私の住んでいる名古屋市の

郊外の築古の戸建てが売りに出ています。

 

今回は、

この現象からよみ取れることを

考えてみます。

 

 

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宝物を手放す

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私が、小学校から中学にかけて、

同級生は、

親が郊外に土地を購入して建てた住宅に

引っ越していきました。

 

その家によく遊びにも行きました。

 

それこそ、その家の周りは、

赤土に覆われていて、

現在は、そこに道路が整備され、

中には、

商業地も生まれ、

その発達に目を見張るばかりです。

 

 

そんな街の発達を

同級生の親にとっては、

また同級生にとっても

宝物を手放す相談が私のところに

来るようになったのです。

 

 

なぜそのような相談が来るようになったのか、

 

よく話を聞いていると

内面、その家庭特有の問題と

外面、大げさではなく世の中の動きから、

決断をされるようになったのです。

 

順に、見ていきましょう。

 

 

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内面の問題

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家庭の問題としては、

 

まず、子どもが親と同居できないことです。

 

子どもが、大学など進学先で、

ほかの地方に住み、

そこで、就職をして、

そこで家庭を作った場合です。

 

 

このような場合は、

 

その勤め先で、

年とともに責任も増していけば、

簡単に転職も出来ないでしょう。

 

また、地元に戻ってきて、

すぐに職を見つけることができるか、

そこも疑問です。

 

 

また、例え地元に帰ってくることが出来ても、

自身が生まれ育った実家に、

子どもの家族と同居するには、

スペース的にも問題があるようです。

 

 

建物自体も、

 

建築後、数十年も経っていますので、

大規模な修繕が必要になることも考えられます。

 

その場合の費用が問題になります。

 

 

また、親自体も高齢になり、

住まいを管理していくことが、

厳しくなっていくことも事実です。

 

 

子供部屋に使っていた2階の部屋を、

現在は、物置に使っていたら、

年とともに、足腰が弱くなって、

2階に上がっていくのも億劫になる。

また、身体的にも困難になる。

 

短時間出かけるにしても、

家中、各部屋

しっかり戸締りをしていかなくてはならない。

 

また、地下鉄などが開通した地域はよいのですが、

 

自宅から買い物や繁華街までは、

バスに乗って行かなくてはならない場合、

 

自家用車を運転して移動するのが、

主流となり、

自ら高齢者ドライバーの問題を抱える。

 

 

このような、問題もあります。

 

 

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外面の問題

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外面の問題としては、

 

住まい自体の資産価値が低下していることです。

 

 

土地の売買の新聞の折り込みチラシで、

その物件に何か問題があるのかもしれませんが、

 

街中でも、

こんな値段で売買されるのと、

びっくりすることが多くなってきたことも事実です。

 

 

ましてや郊外の物件は、

 

私の目で見た限り

売値は下がっているようです。

 

 

残念なお話ですが、

 

折角建てた

思い入れのある建物が建っているままで、

特に築古の建物が建ったままでは、

売買価格も下がるようですので、

建物を解体して、

更地にして売却した方が良いようです。

 

 

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決断がいる

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現在、親の住んでいるところに、

子どもが住めるのであれば、

相続なども問題が生じるかもしれませんが、

 

当面、実家の維持に、

関する問題はなくなります。

 

 

子どもが住まないのであれば、

今まで住んでいた家を売却して

 

親は、交通の便の良い街中の

マンションなどに

引っ越すのもひとつの手でしょう。

 

 

街中に引っ越すにしても、

今まで住んでいた家は、

リフォームして、

家族向けの賃貸で貸すこともできます。

 

 

ただ、その場合は、

リフォーム費用が掛かります。

 

 

その費用を誰が出すか、

 

親は、自分たちが街中に引っ越すための費用で、

それ以上のお金は出せないかもしれません。

 

賃貸にする場合は、

親とその家を相続するのであろう子どもとが、

 

誰がリフォームの費用を出すのか、

親が亡くなった後のことまで

考えて結論を出すことが必要になります。

 

 

その家庭によって、

さまざまな結論が出てくるでしょう。

 

しかし、結論を先送りして、

資産価値が下がってから

検討する問題でないことは確かです。

 

 

 

 

 

 

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■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ

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親の住んでいる実家をどうするか?

 

今の時代、

 

親子で、早急に結論を出しておく問題です

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ(第356号)
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