No.555 シリーズ「終の棲家」役目が終わった後どうする

~相続人がすべき3つのケース~

第2回目 戸建ての場合

 

*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*

 

先回から3回シリーズで考えている

親が生涯を終える場所と決めて住む

終の棲家(ついのすみか)。

 

そして、その役目を終えた後、

その家を相続人でもある子どもは、

どうしたらよいのか!?

 

今回は、

戸建て住宅の場合です。

 

 

戸建てでも、

 

建物は所有しているけど土地は借地の場合は、

先回の賃貸の場合で考えましたので、

いわゆる「マイホーム」

土地も建物も所有していた場合を考えてみます。

 

 

--------------------------------------

終の棲家のその後を親子で考えておく

--------------------------------------

戸建ての場合は。

親が亡くなる前に、

終の棲家をどうするか、

 

つまり、両親が亡くなった後の家のことは、

親子で相談する場合もあります。

 

 

まず前提として、

親と子どもの家族が同居していた場合、

子どもは別のところで住んでいて、

両親だけでまたは片方の親だけが

住んでいる場合もあります。

 

どちらの場合も、

子ども兄弟が複数であれば、

親から子どもへの相続の問題も絡みます。

 

 

親が生きているうちに、

 

親の中には、

両親とも亡くなった後に、

子どもたちが好きにすれば良い

 

といわれる親もいるでしょう。

 

しかし、ここは、

親が亡くなったあと、

この家をどうするのか、

 

親子で話し合っておくのが、

親亡き後の子どもにとっても、

行動が取りやすいことは確かです。

 

 

-----------------------------------

資産があるので必ず考えておくこと

-----------------------------------

親が亡くなって、

子どもがしなくてはならないことに、

親の遺産相続です。

 

今回のケースは、

ご両親が亡くなった後のことを考えていますので、

子どもの間で分け合う相続です。

 

子どもが一人であれば、

親の残した遺産の額により、

相続税の納付の対策だけで済むかもしれません。

 

 

しかし、複数の子どもがいる場合は、

遺産分割の問題が生じるかもしれません。

 

 

親の遺産が、

子どもの数で均等な価値と金額に

 

割ることができれば良いのですが、

できないことで

相続の問題が生まれることがあります。

 

 

従って、

親がご自身の責任として、

ご自身の資産をどのように分けるか、

 

まず親が資産といえるものに何があるのか、

・終の棲家を含む不動産

・現金

・銀行の預貯金

・株式などの金融商品

・死亡保険の受取指定人と保険金額

・先代からの家にある古美術小道具といった骨とう品

などをまず書き出してみることが必要です。

 

 

リストの作成ができたら、

親単独か

子どもも入れて

子どもも納得できる

分割の案を作成することです。

 

そこには、

不動産や金融商品、

それに骨とう品なら

今売却したらいくら手元に入るのか

おおよそのお金に換算した価値も計算しておきます。

 

 

その時に、

子どもたちが、

合意をしておいてほしいことがあります。

 

 

それは、子どもの中に、

親にとって終の棲家であり

子どもにとっては実家の、

 

親と子どもの家族が同居しているときと、

親のみ住んでいるときの、

終の棲家の役目が終わったあとの

対応方法の確認です。

 

 

-----------------------------------

親と子ども家族が同居していた場合

-----------------------------------

通常、この家(親の終の棲家)に親と同居をしていて、

相続した子どもは、

そのまま自分の家族と

その家で生活を続けていくでしょう。

 

中には、

自分たち子ども夫婦の終の棲家とするために、

リフォームや建て替えることもあるでしょう。

 

また、その家が郊外にあった場合は、

交通の便が良い、

間取りもコンパクトな

街なかのマンションに引っ越すかもしれません。

 

しかし、相続は、済んでいるのですから、

ご先祖様の世話をしながら、

相続した子どもの責任で行っていくことです。

 

ほかの兄弟が口を出すことではありません。

 

 

-------------------------

親のみが住んでいた場合

-------------------------

親にとっての終の棲家をどうするのか?

 

親の生きているうちに、

親子で対応を決めておくのが一番ですが、

難しい場合もあるようです。

 

そのような場合は、

親亡き後は、空き家の状態になるでしょう。

 

 

何らかの理由で、

子ども全員が相続を放棄しない場合、

子どもの誰かが

相続をして所有することになります。

 

厳密にいえば、

子どもたちが共同で所有してもよいのです。

 

しかし、将来、子どもの次の世代

終の棲家の持ち主である親から見て孫が、

結婚して配偶者もでき、子どもも生まれると

様々な考え方をする人が交わりますので、

ここは、相続人を決めて、

その人が相続をした方がよいでしょう。

 

 

もちろん、その人を相続人にするのは、

ほかの子どもの同意の元です。

 

 

相続人が決まったところで、

親の住んでいた

親にとっての終の棲家をどうするか、

 

その家の面積や周りの環境立地にもよりますが、

 

・相続人が引越しして住む

・賃貸として人に貸す

・売却する

 

なお、

・アパートなどの複数の部屋を持つ賃貸経営

・駐車場

などは、人口が減少して

また高齢化をしている現状では、

よほどしっかりした市場リサーチしてからでないと

経営は成り立たないかもしれません。

 

 

---------------------------

何をするにしてもお金がいる

---------------------------

ここまで様々な事例を見てきました。

 

何をするにも

お金がいることは確かなことです。

 

また、その時になってから考え始めては、

それこそ余分なお金もかかるかもしれません。

 

相続をする子どもが、

 

できれば親を交えて

十分時間をかけて、

計画を練っておくことも大切です。

 

 

 

 

 

*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:

■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ

*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:

 

終の棲家にも、

 

遺産分割や

その家を活かすための資金

 

計画的な行動が必要です

 

人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ(第354号)
Photo by photo ac