親が子どもの教育に支払った費用について、
その費用も相続資産の対象になる?

究極まで考えていくと
相続の問題にたどり着くかもしれません。


しかし、今回は、相続まで
踏み込んだお話ではなく、

親が捻出する子どもの教育費について、
親の子への思いで考えてみます。


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教育にも流行がある
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新婚のご夫婦や
お子さんが誕生したり
住宅を購入したり
いわば、人生のキーポイントを迎えられたとき

これからの家計収支のシミュレーションを
私のところに依頼されることがあります。

現在や将来の収入見込み、
貯蓄や資産の額など

このシミュレーションを作成するのに
その家庭のデータが必要です。


その中のひとつが、
お子さんの教育費用です。

まだお子さんが小さければ、
両親の思いが、
お子さんがある程度の年齢に達すれば、
その子の思いを数値化していきます。


この将来の教育費にも
時代とともに変化があるのです。



少なくても7,8年前くらいまでは、
高校や大学の時代に
長期の海外留学を両親が希望して、
シミュレーションに
算入することも多くありました。

しかし、ここ2,3年は、
海外留学の話が相談者から出てくることは、
ほとんどなく、
私も、質問しなくなっていました。


また、地域的なことでもありますが、
地域に私立の小学校や中高一貫校が開校すれば、
その学校や既存の私立校への受験が
ブームになるようです。

ただこのブームも長くは続かないようです。

つまり、教育、進学にもブームがあるようです。

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必ずいる教育費
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通常は、保育園や幼稚園に通い始めて、

その後に義務教育である
小学校、中学校に通学して、

卒業後は、子どもの希望や学力などで、
様々な高校、専門学校、短大、大学や大学院へ、

基本的にはこの流れで進学していくのですが、

高校を例にしても、
普通科のほかにもさまざまな学科があり、
学費も違っているようです。


子どもの教育費の支出のピークは、
大学受験から大学卒まで言われています。

しかし、中には、
私立の小学校や中学に進学するために、
費用を準備する家庭もあります。


また、あらかじめ教育資金を準備しておくのであれば、
いわゆる「学資保険」や「死亡保険」
といった保険商品を運用して準備をする家庭が、
多いようです。

また、子どもが高校や大学に入学する時期になって
教育資金が不足する場合は、

親は、銀行から「教育ローン」などの融資を受け、

子どもが大学生の場合は、
子ども本人が
有利子、無利子または給付型の奨学金を借りて、
子ども本人が卒業後、
給付型以外は返済していくのが一般的です。


ところで、
一人の子どもにかかる教育費はいくら位でしょう?

子どもの進学状況にもより変わってきます。

ただ、一度に多額の支出になるのは、
大学受験から入学までですが、
その子の生涯にかかる費用は、
私の業務経験から、
少なくても1000万円位はかかるようです。

いくらデフレの時代といえども、
学習塾や進学塾の塾代は、
コンスタントに、
値上がりしている塾が多いことからも
今後、教育費が下がっていくことは、
当分の間、考えることは出来ないでしょう。


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教育を受けさせて親に残るものは
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年老いた親を子どもが面倒を見る時代は、
すでに終焉を迎えていると思います。

私も子どもに
面倒を見てもらうつもりはありません。

子どもが描く人生を歩めば良いと思っています。


つまり、親が子どもに教育を受けさせるのは、
子どもが将来したいことの
手助けをすることも含まれていますが、
手助けに、親の強権的な意見は不要です。

ただ、お金を捻出するだけ!?


しかし、子どもが自身の思う人生を歩めば、
一番喜ぶのは、
子ども自身でしょう。

次は子どもの配偶者
そして、陰ながら見守ってきた両親です。


このために、親は子どもに教育費を捻出する。
とは、言い過ぎでしょうか。



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■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ
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教育費は、

子どもに
悔いのない人生を送らせるための餞別です

親の用意できる金額に上限があっても、
それが理解できる子供を育てるのも、
親の役割でしょう
人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ(第336号)
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