私がFP事務所を創設して16年になります。 これまでにいろいろな相談者の方と お会いいたしました。 相談の内容は様々で、 時には、電話やメールだけで面談することなく 相談の内容が解決することあります。 またじっくりと何か月もかけて、 提案書を提出することもあります。 しかし、どんなことを相談にみえたのか? 当初は、現在加入中の保険を見直してほしいと、 相談に見えて、 お話を伺っているうちに、 保険の見直しも大切ですが、 実は、その家庭に今後起こるであろう、 最初の相談とは異質な、 相続の問題がみえてくることもあります。 そこで今回は、 FPとの相談を 円滑にまたスピーディー行えるように、 少なくとも事前に準備しておいた方が良い、 3つの事項をお話しいたします。 ---------------------------------------------- (1)FPに相談したいことを書き出してみる ---------------------------------------------- 私の場合、初回面談の時に、 必ず準備をお願いしていることです。 ご自身が相談したい内容を含めて、 FPに相談したいことを、 メモ書きで結構ですので 書き出してみることです。 住宅購入の相談の場合、 ・いくら位の物件を購入したいか ・マンションか戸建か ・地域的にはどのあたりに住みたいか ・住宅ローンを組むならいくらか ・何年で返済したらいいのか ・毎月○○万円なら無理なく返済できそう ・親から資金の援助が期待できそうだけど--- ・すでに他の融資を受けているけど問題ないのか ・夫婦で住宅ローンを組んだ方がいいのか ・間取りはどうする ・加入中の保険は見直した方がいいのか ・これから子ども教育費はどのくらいかかる ・自分たち、夫婦の老後の生活費はどのように貯めるか など--- 書き出してみると、 住宅を購入することで、 今後の家計収支に、 様々な影響があることがわかり、 その一つずつを 解決しなくてはならない問題なのか、 問題にはならない事なのか、 解決するなら、 どのような方法かあるのか、 心配になってくることもあります。 上述した相談したい内容は一般的な事例ですので、 ここに、家庭ごとの固有の状況を考慮することも 必要になります。 ただ、書き出したことは、 これからFPと一緒に解決していく 課題を文字起こししたのに過ぎず、 なかには、FPの専門的な知識で、 難無く解決できる事項もありますので、 まずは、思ったことをすべて書き出してみること、 今から相談するFPが、 信頼できる人と相談者が判断できたら、 すべてを話してみることをお勧めいたします。 ----------------------------------- (2)家計収支を把握しておく ----------------------------------- 最初の面談の時は、 相談者と中にはその配偶者の、 A.現在の収入 B.これからの収入 相談される方の年齢によっては 年金収入も含みます。 C.現在の貯蓄額や資産 これらの詳細な数字は必要ありませんが、 大まかな数値は、 把握はしておいていただきたいです。 上記のA.からC.の数値を 余り把握していない方もみえます。 また、数値を知ることは、 お金の相談をFPにするならば、 この際ですので、 家計の内容を把握できる良い機会でもあります。 なお、FPは打ち出の小槌を 持ち合わせてはいませんので、 原則、A.からC.で調達できる資金で、 今後のプランニングをすることになります。 ---------------------------------- (3)ご自身でも研究してみる ---------------------------------- 住宅購入をFPに相談するのであれば、 相談をする前に、 ご自身で、住宅購入についての 本を読んだりサイトを観たり 研究されることもお薦めします。 住宅購入に限らず、 相談の内容を、 ご自身でいろいろと研究をしたけど 結局訳がわかなくなって、 相談にみえる方もみえますが、 私は、そのような方も歓迎いたします。 なぜならば、わからなくなる原因の多くは、 急に専門的な知識を頭に詰め込んだために、 その知識が整理整頓されてないのであって、 私と相談中話をしてうちに、 学んだ知識の整理整頓ができ、 「こういうことだったのか」と、 よく言われるのを聞き、 まったく研究をしていない方と比べて、 相談内容を解決する時間短縮が出来き、 時にはよりディープなご提案が出来るからです。 --------------------- 相談前の準備は大切 --------------------- 取りあえず話を聞きに来た と言われる方もなかには見えます。 実はそのような方に限って、 相続などでご自身も薄々は気付いてはいるが、 よく話を聞いてみると 将来、大きな問題になりそうで、 急いで対策を検討したこともありました。 FPに相談する内容は、 FPの資質の問題もありますが、 私を含め相談内容は一切漏らしません。 相談中にメモを取ることが必要な場合でも 必ずそのメモは相談者にお渡しします。 私の手元には、何も残しておきません。 個人情報をお預かりする時も、 適切に扱う旨の書面を交付したり 契約書を交わし、 業務終了時にはすべて返却します。 従って、上記の(1)から(3)の 3つの準備をしていただき、 FPに相談するのが、 相談内容を解決する一番早い方法といえます。 *:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*: ■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ *:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*:*: 相談する内容を ご自身なりにまとめることで、 家計収支の把握や見直しにもつながります
人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ(第333号)
Photo by photo ac