自分が思っていることを、
言葉で伝えることは、
うまく行かない場合もあります。

親子といえども話し辛いことは、
事前に話したいことをまとめておいた方が
より伝わり易いこともあるでしょう。




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親子で将来の確認をする台本を事前に創っておく
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年末年始は、実家に帰省したりして、
何かと親子が会う機会が増え、

親が子どもへ
また子どもが親へ
日頃思っていることを話す機会もあると思います。

ただ、いくら親子でも
たまに会うだけでは、
子どもも家族をもてば、
考え方の相違も生まれていることもあります。

そこで、お互いに話しておきたいことがあれば、
事前にメモ書き程度でも良いです。

文字に書いておけば、
ご自身の考えもまとまるでしょうし、
書いている時に、
新しい考えが生まれるかもしれません。

つまり、台本を創っておくことです。


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台本に書いておく内容
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台本に書いておく内容は、
些細なことでも良いです。

ただ、些細なことでも
親と子どもの間に共通の認識を持っていないと、
将来大事になりかねません。

例えば、両親のどちらかが亡くなった後、
父親が先逝った場合に、
残された母親の面倒は、
実家の近くに住んでいる長男がみる。

ここまでは良いかもしれません。


しかし、母さんが歳を取っていき、
自分のお金の管理ができなくなった時、
そのお金の管理も引続き長男がする。

と決めておいても、
実際にその時なったら長男は転勤などで、
母親の面倒を見られない状況に
なっている場合もあります。

そんな時は、
あらためて兄弟全員が集まって協議することにしよう

結局、将来のことはわからないから、
その時なったら決めよう
と、結論に達することも多いようです。


実際にその時になって、
兄弟各々の事情で
もめる可能性もあります。

事前に、親が一人になった時のことを、
複数の案を出しておくことが必要でしょう。

その案を話し合う前に、
事前に書いておけば、
親の意見も取り入れれば、
話し合い内容も、
より現実なものになるということです。

親から子へ
子から親に
それぞれの思いを書き起こしておけばよいのです。


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親が書いておく台本
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では、どのようなことを書いておけば良いのでしょう。

親が書いておくことは、
こんなことを親子で事前に決めておいてほしい
程度で良いでしょう。

・上記のような将来子どもに面倒をみてもらい方
・銀行口座などパスワードの一覧を保管しておく場所
・遺産相続の方法
その他、その家庭の事情による項目です。


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子どもが書いておく台本
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子どもからは、
・相続でほしいものいらないもの
・親が年老いてから子どもたちにしてほしいこと
・親の資産管理の方法
など、こちらもその家庭による項目もあります。


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話し合いがきっかけで考えがわかる
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久しぶりに親子が集まって話し合うと、
そこは親子です。
それぞれの考え方がわかるでしょう。

特に、親は子どもの成長を感じることでしょう。

また、親は、
子どもの考え方を尊重することも必要でしょう。


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遺言書にもなる
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話し合ってまとまったことは、

事前に台本が創られていて、
文字起こしをしています。

そこに付け加えることは付け加えて、
遺言書の形式に書き直せば、
文字通り、遺言書にもなります。


ただ最初から遺言書を創る目的で、
話し合いを始めれば、
どこかで角が立つ可能性があります。

あくまで、将来に向けた
親のこと、子どものことを
話す場で良いのです。

そして、話がうまく進めば、
その内容を遺言書の形にすればよいのです。


ただし、話し始めてもまとまらなかった場合、

そのままでは最悪の場合、
将来争族になりかねません。


そこは、親の責任で、

子どもの考え方も聞いてわかっていますので、
個々に子どもと話し合って、
今までの人生経験を踏まえ、
親と子どもといえども
大人同士の話し合いで、
最終的には丸く収めることも必要でしょう。


話し合いの結果
来年は、子どもと会う機会も増え
忙しくなる親もいるかもしれません。


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親と子どもも本音で話し合う機会になれば
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親と子どもが同じ考え方ならばよいのですが、

違った考え方をしていて、

例えば、
相続が発生してからその考え方の違いが分かっても、
ことすでにおそしとなりかねません。

話し合うこと、
確認が必要であること、

懸案事項が、既に分かっているのであれば、
当事者が集まる早い機会に、
お互いの考えを話合い
将来を決めておくことは当然必要です。


その時に、ご自身の考えをまとめておくために、
台本を創っておいた方が良いでしょう。




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■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ
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自分が正しいと思うことでも

環境が違うと

別の考え方を持つ親子や兄弟に

なることもあるでしょう
人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ(第327号)
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