この時期になると、

切よく3月で退職される方や、
今年中に退職の予定のある方から、
退職金の使い方についての相談があります。

そこで、今回は、
ズバリ!退職金の使い方について考えてみます。


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退職金とは
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退職金は、
勤めていた会社や事業所
または役所を退職したからといって、

必ずもらえるものではありません。


勤め先で定められている
規定に基づきもらえるものです。

また、退職金に対する
所得税や住民税は、

保険商品で満期になったときなどに、
その額に応じて納付する税金より、
納付額の計算のしかたは優遇されています。


退職金をもらってから、
またもらう前から、

頭を悩ますのは、
この退職金の使い道です。


・老後の生活費にする

・現役中の貯蓄に加えて老後の生活費にも使う

・住宅ローン完済の資金にする

・マイホームの改築資金にする

・住宅購入の頭金にする

・退職金を元手に資産運用を始める

・退職金の一部を子どもや孫に渡す

さまざまの案を考えてみえることでしょう。


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退職金の使い方は事前に考えておく
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特に、転職で得た退職金ではなく、

定年退職をして得た退職金の場合は、

今後、生涯において、
これ以上にまとまったお金が
手元に入ることのない方もいます。

また、多くの場合、
この退職金に、
・公的年金
・企業年金
(退職金+企業年金または退職金はなく企業年金のみ方、
企業年金は、退職後10年間といった有期の場合や終身もらえる勤め先もあるでしょう)
・個人年金保険から年金(保険金)
・株式運用などによる配当金など

といった収入を加えることもできるでしょう。


ここで、考えておいていただきたいことは、

家計収支では、

老後の生活の収入のベースが
年金とした場合、
現役時代より金額は減ります。


しかし、支出は具体的に、
生活費はどうでしょう?


退職後に増えると支出として予想されるのは、
・医療費
・介護費用
・電気や水道などの光熱費(自宅にいる時間が長くなれば)
その他にも、何か習い事を始めればその費用など、

増えることはあっても
減ることは
少ないのではないでしょうか。


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使い方は自分の生活をあったように
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現役中一度も経験したことのないことに、
例えば、退職金の一部を
金融商品で元本の保証されていない株式や投資信託などに
投資をしたいと考えている方もいます。



また、70歳までに完済する予定で借りた住宅ローンを、
退職金で完済したい。



なぜ、そのような思いになるのでしょう?

・退職金を遊ばせておくのでなく、有効に使いたいから

・勤め先の先輩が、退職後株式投資をして収益を得た話を聞いたから

・想定していたより多少多くの退職金をもらえたので、
想定していた住宅ローンの返済を、
多少返済金額は多めになるが完済したいから

といったお話をききます。


ここで、一番の問題点は、

他人が出来たから、
同じことを、
ご自身も出来るかということです。


ある会社に、
年齢も一緒、
卒業した学校も一緒
成績も一緒

の二人が同期入社をしたとします。

初任給は同じ額でしょう。


しかし、
その会社の給与を振り込んでもらう、
銀行の口座をふたりとも
入社と同時に開設したとしても、

早ければ1年も経たないうちに、
その口座残高は同じではないでしょう!?


つまり、永年の生活経験もあり、
退職金の使い道は、

他人はどのように使おうとも、

ご自身専用の使い道があるということです。

その使い道は、
現役中に決めて、

退職後に即実行するべきです。




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■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ
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退職金は他人がどう使おうとも、

ご自身専用の使い方をするべきです! 


「人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ(第284号)」
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