「ライフシフト 100年時代の人生戦略
東洋経済新報社(2016年11月)」を読みました。

このメルマガの読者のなかにも、
読まれた方があるかと思います。

本の内容は、

2007年に生まれた人は、
2107年まで生きる可能性がある。

今までは、
「教育→仕事→引退」の、
生き方でしたが、

将来、
寿命が100歳までになると、
仕事の時代が、70~80歳までになり、
それにともなった、
歳を取ってからの準備のために、
若いうちから、
今までとは違う生き方をする。



その生き方の提案が記述してありました。


簡略にお伝えすれば、
このような内容ですが、
399ページの長編であり、
すでに現在起こって問題になっていることも、
記述されていました。


そこで今回は、
この本を読んで、
今から行動すべき、
老後の生活と貯蓄について考えていきます。


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老後の生活にいくらいる
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私のところに相談にみえる方のなかで、

退職後どのくらいお金がいるのか、
聞かれる方がいます。


統計的な数字としては、
夫婦ふたりで、
毎月約20万円から37万円くらいといわれています。


ほとんどの機関が、
実際に老後の生活をしている人に、
調査をした数字でしょう。

言い換えれば、調査をしても
これだけ幅広い回答になるということです。

では、なぜこうなるのでしょう。

それは、年金だけの収入では、
収入が激減する人は多くいると思います。

しかし、生活費などの支出を、
毎月30万だった夫婦が、
今月夫が退職したので、
支出を毎月20万円に10万円下げます。

机上では成り立っても、
実際に10万円下げて生活をすることは、
可能でしょうか?


これも相談者がよく言われることです。

まさにこの生活費の相談や
住宅を購入する時の相談の時に、

この状態の家計支出が将来的にも続いて行くと、
生活が成り立たなくなる。

ではどうするか、
家計の収入を増やすか、
支出を減らすしかありません。


では、具体的に現在の支出から何を減らすのか?

趣味への出費が多いなど、
明らかに生活をしていく上で、
かけ離れた支出であれば、
その部分を減らしていけばいいかもしれません。

しかし、減らす部分を即答できる人は、
あまりいません。


結局のところ、
毎月の生活費を減らしていく、

電気、水道、ガス代、
携帯電話などの通信費、
お小遣い

と、具体的な項目が出てきます。


なかには毎月の家計収支を知らない家庭もあり、

この家庭の場合は、
減らすにも、
全く手探りの状態で減らしていくことになり、
減らすことは大変難しいでしょう。


つまり、老後毎月いくらいるかは、
現役の時代と比べ、
いらなくなった支出が無ければ、
減らないのです。

むしろ、今後は医療費や介護費用の負担が、
増えていく傾向にもあるのです。


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生きがいを見つけておく
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今でも言えることですが、
現役に老後の生きがいを見つけておかないと、
何もすることがない、
長い老後になってしまうかもしれません。

家計の支出は、
現役の時代から引き継ぐ、
老後の生活を送るようになったからと言って、
大きく減少することはないと、
お伝えいたしました。


老後の生きがいも同じことが言えます。

確かに、勤めている間は、
そう頻繁に旅行に行けなかったが、
老後の生活を始めたら行けるようになった、
という方もみえるでしょう。

しかし、この旅行の費用は、
ある程度、現役中に貯めていたか、
少なくとも、旅行に行く計画を立てていなくては、
老後になっても、
継続的に旅行に行けないのが実情のようです。


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すでに現役中から老後の生活を準備する時代
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この本では、
今ではなく今後、
人生100年時代が訪れる時代の生き方、

お金と生きがいを見つけることが書いてありました。


しかし、この話しは、
すでに今、しなくてはならないことです。

私たちは、20年近くデフレで、
物価が上がらない。
また、金利がほとんどない社会で生活をしてきました。


この状況は、あと何十年も続いては行かないでしょう。

物価も金利も上がっていく社会が戻ってきたら、
物価の上昇分賃金は上がるかもしれません。
しかし、公的年金は、
現行法では物価上昇分、受給額は上がりません。

いま1000円のものが、
1400円になったら、
その分賃金が上昇していれば、
問題ありません。

しかし、公的年金がその分上昇しない現行法では、
買えなくなる可能性があります。


私たちが出来る対応策としては、
貯蓄をしておくことです。

また、老後になってから、
生きがいを見つけようとしても、
お金がかかるとしり込みをしては、
何もできず、家の中に引きこもってしまいます。


現在の生活に忙しくても、
将来、特に老後の生活は、
現役の時代から描き、
それが実行できるように準備をする時代です。



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■「人生の添乗員(R)」からのワンポイントメッセージ
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将来の準備はまず貯蓄から!




「人生の添乗員®からのワンポイントメッセージ第249号」より


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