ないものねだり。
誰かの「いいな」が欲しい。
あの子の「すてき」が欲しい。
でも、いつか自分を、自分自身を
うらやましい、と思えるようになりたい。
仕事をしていると、生きていると。
隣の誰かの才能をつい妬んでしまうときがある。
そんな自分をトイレの鏡で見つけたとき、
目を逸らしたくなることがある。
自分には何もなくて、
この世界は私がいなくても存在し続ける。
大混雑のスクランブルスクエアから、
たったひとり、私がいなくなって、
誰か気づいてくれる?
羨んでほしいわけじゃない。
羨んでと切望するほど、自分が努力してきたとも思えない。
そんなのは、ただの驕りだ。
いつか、知らない街の小さな角で、
誰かに少し、ほほえみかけられるだけでいい。
その瞬間に、私が存在したという実感を、
柔らかい空気の中で、ほんの少し感じられるだけで。
自分で自分を縛っちゃだめだよ。
どんどん自分の好きが分からなくなって、
自分の言葉で話せなくなって、
いつしか真っ黒に塗りつぶしてしまう。
美しかったあなたの心を、どうか閉ざさないで。
あなたは、わたしの、大切な人。