悠々として
急げ
小説家 開高健
振り返えれば
この一年
陸においては
忌まわしい出来事だらけであったが
海で救われた。何度も何度も
歪んだ精神を諌め
雑念を荒い流してくれた。
海と釣友に
心から感謝する。
この年の釣り納めは
あと2つ寝るとお正月
年の瀬迫る30日
鳥羽沖に出かけた。
恒例の安乗の漁與丸は
生憎釣師で満杯
石鏡の利盛丸に世話になる。
初めての船は新鮮である
何か新たな事が起きそうでワクワクするのだ
かねてからの大寒波襲来で
水道に寒風吹きすさぶなか
海へ漕ぎだす。
たちまち耳
がカチカチになる。
がカチカチになる。曇天の空から、
わずかに日が射してくる。
お日様のありがさが身にしみる。
さかなも年越し休業に入ったのか
アタリが遠い
波は穏やかなものだ。
メジロが、ヒットした。
郷にいれば郷に従へと
ご当地ジグを使ってみたら
中層でフワァと食い上げてきた。
その後、
もう一匹がヒットしたが
いずれもリアフックを食っていた。
食いが渋い
お昼過ぎに納竿となる。
港では、
漁船の正月飾り
新年を迎える準備が整っていた。
新しい年はどんな魚達と出逢えるだろう。
釣れたり
釣れなかったり
やきもきする
けれど
やっぱり 海はいい。




