「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024年)6月29日(土曜日)
     通巻第8310号   
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 バイデン無残、民主党はパニック。メディアも一斉に「立候補辞退
  大統領討論会。極左のCNNが調査しても、トランプの圧勝を示し
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 以下はバイデン贔屓のニューヨークタイムズの記事(6月28日)である。
 「バイデン氏の最も近いメディア関係者が討論会後に次々と離反──MSNBCの司会者ジョー・スカーボロー、CNN寄稿者ヴァン・ジョーンズ、そして大統領を長らく支持してきた他の評論家たちは現在、大統領に撤退を促している」。

 予備選を通じて正式に決まった党候補を土壇場へきて降ろそうと、巷の声ならともかくオピニオンリーダーたちが言い出したのだから、深刻な事態である。
 民主党選対本部はパニックに陥ったと多くが報じているが、ホワイトハウスは「単に風邪をひいているだけだ」とした。すでに筆者は『トランプ劇場2・0 世界は大激変』(ビジネス社)のなかで、バイデンの不出馬宣言はいつかと予測しているが、その関連で代替候補のひとりとしてニューサム加州知事をあげておいた。

 ワシントンポストは早々と、バイデン交替へ四つのシナリオを提示し、またウォールストリートジャーナルとワシントンタイムズは交替最有力の候補者はギャビン・ニューサム・カリフォルニア州知事で、しかもニューサムは出馬準備に入ったと報じている。

 アメリカの各メディアの予測を総合すると、代替有力候補として数人の名前があがっている。

●カマラ・ハリス副大統領現副大統領。秩序から言えば当然の選択だ。上院議員の経験があるものの2020年の予備選で支持を集められず、実現可能性は疑問だ。
● 運輸長官ピート・ブティジェッジは嘗てインディアナ州サウスベンド市の市長を務めた。知名度があり、コミュニケーションスタイルと閣僚としての経験から有力な候補者のひとりとなっている。
●カリフォルニア州知事ギャビン・ニューサムは同性婚を認めるなどLGBTQの先駆者、あまりに極左路線を突っ走るので、カリフォルニア州で高い人気があっても全米では反発が強いだろう。バイデン撤退の場合、有力な候補者となる可能性がある。
●ミシガン州知事グレッチェン・ホイットマーは、武漢肺炎猖獗時にリーダーシップを示した。激戦州での人気も高く、立候補の可能性を高めている。
●エリザベス・ウォーレン上院議員はマサチューセッツ州という左翼地盤から選出されて奇妙な政策提言、とくに経済政策へのあまりに進歩的な姿勢と消費者保護の強力な支持で知られる。

焦点は八月の民主党大会で、この日までにバイデン不出馬となれば、党大会で候補者がならび決選投票が行われるというシナリオの可能性が高い。

 ☆◎☆◎ミ○☆◎☆◎ヤ◎☆◎○☆ザ◎☆○☆◎キ◎◎○☆□

 

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