--- 第二次世界大戦の後期、ドイツの無条件降伏により国際社会からますます孤立を深めてしまう日本。連合軍からの降伏要請に、これ以上傷を広げてはならないと考える戦争終結派と、国体堅持のためには最後まで戦い続けなければならないと考える戦争継続派との間で繰り広げられる激しい論戦。そんなさなか、ストックホルムに駐在する大和田海軍武官は、ドイツ降伏から3か月後にソ連が宣戦布告する、また米国による原子爆弾実験が成功した、という情報を入手し、直ちに本国へ暗号文を送信する。
佐々木嬢さんの第二次戦争三部作、読了です。このシリーズ、史実をもとに創作された小説なのですが、どこまでが事実なのか分からなくなるほどの圧倒的な文章力で、戦時の風景が描かれており想像力を掻き立てられます。
--- 益々危機的な状況に陥る日本に対し、この戦争を終わらせるための重要な情報を発信してきたが、状況に進展のない日本の内閣・軍部の態度に、これはひょっとして情報がどこかで握りつぶされているのではないか、との疑念を抱いた大和田は、暗号文の発信とともに、日本へ密使を送り込む算段を企てる。白羽の矢が立ったのは、かつてフランスで博打うちをし、ドイツ軍に目をつけられて国外退去を命ぜられ、スウェーデンに流れ着いてきた森四郎。日本の孤児院で育てられ身寄りもなく、挙句日本国籍も剥奪された身の上である自分に密使を頼まれても困ると当初断るが、大和田夫人の強い依頼もあり承諾。大和田に情報を提供していたポーランド人将校と二人で、遠く離れた満州の地を目指す。
「ベルリン飛行指令」で登場した安藤大尉から、日本で暮らす妹に向けた手紙を携えられるシーンとか胸熱展開です〜あっネタバレになってしまいますね失礼いたしました😄
--- 情報は、それを受け入れられる下地ができたその時に、時宜を得て生きたのだ
インターネットの出現により、情報発信のコスト安や伝播速度に革命がもたらされ、その影響力は恐ろしいまでに巨大化しています。だからこそ、情報の受け取り側のリテラシーが肝要ですね。

















