東大生が考える「電車の中での残念な時間の使い方/効率的な時間の使い方」―[貧困東大生・布施川天馬]― ≪続きを読む≫
9月5日(日) 15:54 提供:日刊SPA!
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◆考えごとが捗る場所はどこか?
皆さんは「馬上・枕上・厠上」という言葉をご存じでしょうか。これは中世中国で活躍した政治家であり、詩人でもあった欧陽脩(オウヨウシュウ)が語った「文章を考える際に適している場所3選」です。これらをまとめて「三上」(さんじょう)といいます。
馬上というのは馬に乗っているとき、枕上というのは寝るとき、そして厠上というのはトイレにいるときをそれぞれ指します。現代では日常的に馬に乗る人はほとんどいないため、馬上は「車上」と言い換えてもいいかもしれません。
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◆暗記を電車内でやるのは非効率
さて、そんな「三上」ですが、僕が唯一注意しなくてはいけないと考えているのが「車上」です。
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勘違いしがちですが、暗記作業こそ実は集中力と思考力を要する大変知的な作業なのです。
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◆「記憶を定着させる」のは簡単ではない
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たしかに覚えるだけなら、考える要素は必要ないかもしれません。ですが、何かを記憶する際、その知識を定着させるためには考えるべきことが山積みになっています。
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◆暗記には高い集中力が必要になる
暗記の効率は、暗記する対象をどれだけよく知っているかで変化します。英単語は全然覚えていないのに、流行の歌は歌詞を見ずに歌えるとか、源頼朝すら知らないのに、朝ドラ俳優全員の顔と名前が一致しているという人は、そこまで珍しくないでしょう。
英単語も同じです。初出の単語に対して、どれだけ自分の手持ちの知識との関係性を見出すことができるかで、その単語を覚えられるかの9割が決まってくるのです。
この関係性を見出すという作業は、目の前の単語の分析と、記憶内の検索を一気に行わなくてはならず、頭を使う作業になります。
つまり、非常に集中力が必要なため、集中しにくいような環境での暗記作業は向いていないのです。
◆どうしても電車内で英単語を記憶したいときは…
しかし、「どうしても英語の勉強をする時間がない!」「電車内で読むしかない!」という方もいらっしゃるでしょう。そのような方は、制限時間を設けて取り組むようにしてください。
たとえば、山手線でいえば、「いま渋谷を出発したから、品川駅でドアが開くまでは勉強しよう」というようにして、制限を設けるのです。
このとき、自分で品川駅までと決めたなら、絶対にそのルールを破ってはいけません。品川についたら、潔く単語帳を閉じて、もう触れないことです。この制約と焦りが集中力につながります。
◆移動時間ならではの工夫が必要
集中するために時間制限を設けるという方法は、昔からよく使われる手法です。
「陰山メソッド」で知られる小学校教育の大家である陰山英男先生も「勉強とは集中の練習である」として、時間制限を設けての勉強を奨励されています。
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「記憶を定着させる」のは簡単ではないからこそ。
一般的には、単純に繰り返しを実践するのですよね。
さすが東大生は、考えながら覚えるのですね〜。
出題範囲が限られた学校の定期テストなら、棒暗記の一夜漬けでも通用しますけど、どこから何が出題されるのかわからない試験だと、理解が大切だから。
集中するために制限時間を設けるというのは、車中に限らず、良さそうですね。
今の時代、何らかの試験でもない限り、なかなか暗記するという動機付けがありません。
その昔、固定電話の時代は、電話番号もいくつか覚えていましたけど。
今やスマホに頼り切り。
でも、頭は使わないとサビるので、ボケ防止のために、何か覚えようかしら?
どうもありがとうございます。感謝のうちに。
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