作者・池井戸潤氏のメッセージドラマ「半沢直樹」の「恩返し」が示唆すること(大関暁夫) ≪続きを読む≫
8月12日(水) 7:00 提供:J-CAST会社ウォッチ
7年ぶりに帰ってきた銀行を舞台としたテレビドラマ「半沢直樹」が、出足好調なようです。
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「決めゼリフ」が盛り上げる勧善懲悪の「時代劇」
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「時代劇」と申し上げたのは、共通項として勧善懲悪を基本とした単純なストーリー仕立てがあり、「水戸黄門」「遠山の金さん」ではクライマックスに、黄門様の「皆の者頭が高い。天下の副将軍水戸光圀公なるぞ!」、金さんの「この桜吹雪に見覚えがねぇとは言わせねぇぞ」の決めゼリフが象徴的に使われます。
「半沢直樹」では、流行語にもなった、「やられたらやり返す。倍返しだ!」というセリフがそれにあたります。
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「施されたら施し返す。恩返しです」!
……放送初回に前回シリーズで半沢の最大のライバル役となった香川照之さん演じる大和田専務の頭取に対する言葉として、「施されたら施し返す。恩返しです」というセリフが登場しました。
そして、第3回には主人公の半沢直樹が、部下に対してこんなことを言っています。
「いいか忘れるな。大事なのは感謝と恩返しだ。これまでの出会いと出来事に感謝をし、その恩返しのつもりで仕事をする。そうすれば、必ず明るい未来が拓けるはずだ」
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1990年代後半、銀行界が不良債権問題に端を発し金融危機に陥った際に、私の勤務先銀行も預金の流出が止まらず、このままでは最悪経営破たん、少なくとも大手行への吸収合併は免れ得ない、そんな澱んだ空気に包まれていました。
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そんな折に、銀行の地元から遠く離れた北関東の優良取引先企業M社が、銀行の困窮状態を聞きつけ、数度にわたって株を買い支えてくれたのでした。
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万が一銀行が破綻すれば、買い増した株はすべて紙切れになってしまうリスクすらありました。
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その数年後に、私は縁あってM社の取引店に異動になりました。当時すでに引退していた元M社ナンバー2で株買い支え時に財務担当だったSさんを訪ね、長年の疑問を尋ねてみました。
私の質問に対してSさんは、「恩返しだよ」というひと言で答えたのです。
「オイルショックの影響で業績がガタガタになったとき、どこの取引銀行もピタッと融資が止まってしまってね。このままじゃ月末を越せずに倒産するぞ、と社内は大騒ぎ。財務担当の私は青くなって、何度も複数の取引銀行にお願いしたもののどこもダメ。倒産の覚悟をしかけた時、融資実績のなかったおたくの銀行から審査結果の連絡があって、『御社のまじめな業務姿勢を信じます』と緊急融資を応諾してくれ、うちは九死に一生を得たのよ。本当にありがたかった。そんな恩義があれば、銀行が困った時に「恩返し」は当たり前だがね」
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1週間見逃し配信が観れるTVerですが、『半沢直樹』だけは、ダイジェスト版放映。
ストーリーは追えるけど、作り手のこだわりまでは堪能できず。
それでも、楽しんでいる私です。
前回大ヒットした「倍返し」なる言葉は好きではなかっただけに、今回の「恩返し」は素敵な言葉で良かった、とニンマリとしています。
「大事なのは感謝と恩返しだ」って、名言中の名言じゃないですか♪
この記事の著者大関さんの経験談にも感動しました。
現実に、恩を恩で返す関係が存在するのですね。
この社会、捨てたものではないということ。
願わくば、感謝と恩返しの輪が広がりますように。
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