<提供:リクナビNEXTジャーナル>
…… さて、「自信」について、もう少しお話ししたいと思います。
ここでエピソードを一つ。
会社員時代、私は何百人という新人営業担当を指導してきました。
その中で、特に印象に残っていたK君。
彼は世間話をしていても、とてもおもしろくて、基礎となるべきコミュニケーション能力はバッチリ。先輩相手にロールプレイングをさせてみると、1週間程度で営業トークもしっかり覚えてきました。その場にいた全員が、「よし、これからどんどん売るだろう!」と期待をしました。
実際に最初はよく売れました。しかし、3ヶ月が経ったころ、突然全く売れなくなってしまったのです。その後も売れない状態はしばらく続き、最終的には、営業ではない別の部署へと異動になりました。
一体なぜそうなってしまったのか……。
K君の場合は、それまで順調に伸びていた営業成績が一度下がってしまったときに「自信」をなくしてしまったことが原因でした。……
たいていの営業担当であれば、売れたときにほめられれば、満面の笑顔で喜びます。
しかしK君は、「いえ、たまたまいいお客様だっただけです。ほんとに運がよかったです」と謙遜し、売れなかったときは、自分がダメだったと反省ばかり……。
元々持っている能力は高いのに、自己評価がとても低くなっていきました。……
こんな状態ではポテンシャルがあっても、売れるものも売れません。……
低い天井を設定していませんか?
皆さんは「ノミのサーカス」というものをご存知でしょうか?
これは、ノミがたくさん入った箱の蓋(ふた)を空けると、その中にいたすべてのノミが、不思議なほど同じ高さで跳ぶ姿を見世物にしているものです。
ノミは本来、数メートル跳びます。しかし、ある一定の期間、天井を低くした箱の中で過ごすと、その箱の高さ以上は跳ばなくなってしまうのです。「これ以上は跳べない…」と学習してしまうからです。……
何度か失敗すると、痛い思いをしなくて済むように、チャレンジをやめてしまう…そうして低い天井を設定してしまうのです。……
では、「自分の低い天井」を破るにはどうしたらよいのでしょうか?
その方法は意外なほどシンプルです。「反省しすぎない」ことです。
人は、「失敗したこと」をいつまでも反省ばかりしていると、どんどんとマイナスの自己暗示にかかっていってしまいます。
発想を転換し、「なぜできなかったのか」ではなく「次どうするのか」を考えるのです。
過去は振り返っても元には戻せません。
しかし、具体的な解決策を考えることで「過去を生かす」ことはできます。
自信がなくて、力を出せない人は、常に反省ばかりしています。
反省するということはつまり、自分をけなし続けていることと同じです。
自分にダメ出しをし続けて、自信を維持できるはずがないのです。
今すぐにやめましょう。
その代わり、これからは、次のような言葉を使いましょう。
「うまくいかなかった。これからはどうしたらいいだろう?」
これを心理学的には「解決志向アプローチ」と言います。
営業にかかわらず、「仕事がデキる」といわれる人は、自信を失わないよう、うまくハンドリングしています。
「反省しすぎない」「失敗を次に生かす」ことを意識的に実践しているのです。……
私は、失敗した時や調子の悪い時には、反省しません。
ますます落ち込み、いいことはないと思っていたからです。
これは、〝正解〟だったわけですね。
そして、何を隠そう、私は、るんるん♪好調の時に、考えます。
どうしてあの時、うまくいかなかったのだろう、と。
失敗を失敗のままで終わらせず、次に繋げていくために。
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