『奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録』 石川拓治著、幻冬舎刊、2008年
他の農作物ならともかくも、ことリンゴだけは絶対に不可能というのが常識だった無農薬栽培。
それに果敢に挑戦し、試行錯誤のあげく、ついに成し遂げた農家がありました。
以前、NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』という番組で紹介され、大きな反響を呼んだ実話。
木村さんは、朝から晩までリンゴの木につく虫を手で取り、病気や害虫を何とかしようと、いろいろな手立てを考え、工夫し、試し続けました。
しかしながら、他の誰よりも手をかけるのに、その努力もむなしく、リンゴの木は枯れていくばかり。
それが、1年、2年の話ではありません。
何と8年の長きに渡って、失敗に失敗を重ねるのです。
周りからは白い目で見られ、家族7人極貧生活。
こうおっしゃた方がいます。
「フォーカスが当たっていませんが、ご家族がすばらしい方々だったのだと思います。」
私も同感です。
この本から、諦めないことや、自然との共生の大切さを篤いメッセージとして受け取りましたが、もうひとつ、心の琴線にふれたのが、支える人の存在です。
成功して、スポットライトを浴びるのは、木村秋則さん。
でも、ご家族の理解と協力がなければ、決してその成功を手中に収めることは出来なかったはずです。
このことに限らず、偉業なるもの、身近に支えてくれる人がいてこそ、花開くものでしょう。
木村さんのご家族、特に奥様に敬服致します。
ちなみに、腐らないと言われるこの奇跡のリンゴ。
今や購入するも抽選であり、その美味しさを賞味するのは大変、という人気ものです。
ご本人もご家族も、想像だにしなかったことでしょう。
木村さんは心の広い方で、苦労の末に編み出した栽培のノウハウを惜しみなく教えて下さるそうですから、木村さんに続く農家が増えるといいですね。
消費者にとっても、生態系にとっても。
農家は苦労はするかもしれませんが…。
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