大きな窓から朝日を浴びて、目を覚ました男は、はっとした。
大きいというのはそれだけで凄いことなんだなと実感した。しかし飲み過ぎたお酒は、きれいな朝に逆らって男を夢の泥に引きずりこんでいった。
またしても目が覚めると、もう陽が少しくすみはじめる時間であった。清廉な朝はどこかに消えて、富士山の嘘みたいな大きさは少し滑稽にも見えた。
あっという間に今日は終わってしまう。
たったの1週間も本気で生きることもできないのかと自分の不甲斐なさを感じた。
4日目、もう3日間しかないことを思うと、何も成し遂げられていないことに気がつくのであった。
せめてと思い、夕飯に少しお金を掛けた。