勝ってる奴、儲かってる奴が偉いの世界 | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 学歴・能力・説得力、すべてが、カネに換算される今の世界、違和感があります。
 一昔前の「偉い人」って金持ちになっていなくてもみんなの為に生きた人が評価されていたような気がするんだけどなあ・・・。

 今、そんな風に評価されている人って誰だろ?

 今だと、それなりのことをしている人は「必ず」カネで評価されている、ということになっているのではないだろうか?

 スティーブ・ジョブス・・・素晴らしい、そして、カネになっている。五郎丸・・・素晴らしい活躍、そして、CM出まくっている。『火花』・・・それななりに面白かった、もちろん、売れている。

 ・・・ってなわけで、イマドキ、評価されるということはカネになる、ということで、逆に、カネになっていない人は、大したことやってない、ということになるのではないでしょうか?

 そういう価値観に、違和感がありますけどね。同意してくれる人もいるだろうけど、では、対抗的なビジョンとか、対抗的な人間像を提示できる人はなかなかいないでしょう。今の世界で、自分自身がそうやって生きる、そういうビジョンを目指して生きるというのはとても難しいし、ただの負け惜しみみたいに見えるだろうし、さらには、変人のように見えるだろうから。

 誰もが、自己を向上させ、自立をめざし、攻撃的で、つまりは、人に勝ることで自分の存在意義を確認する・・・そんな、資本主義的、新自由主義的価値観にどっぷり染まっていると思います。

 ・・・ここからの脱却は難しい・・・そうではない人、つまり、お金になっていないけど、素晴らしい人を10人挙げ、それを他人にも説得できる人はどれ位いるでしょう?

 私たちは、すごい世界(時代)に生きているのだなあ、と思います。この、カネ・カネ・カネの世界から抜け出すのは一筋縄ではいかないでしょう。けれど、そういうビジョンを持つ人は、確実にいます。出てきています。

 愛、だとか、優しさ、だとか、世の為人の為、とか、そして、かつカネにならないことに一所懸命になる人が「有名」になること自体、困難ですが、そもそも、(メディア的に)「有名」じゃない人をなんとか知って、尊敬しあうような繋がりを持ちたいものだなあ、と思います。

 カネ・カネ・カネで評価される世界は、ちょっとヘキエキです。うへえ。