上場? 郵政民営化の今 | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

ブログの説明を入力します。

 本日は、2011年、雇い止めになった郵政非正規ユニオンの労働者vs郵政事業会社の中労委の審問期日でした。4名の尋問を行いました。

 この間明らかになった事実は、2011年6月、9月に雇い止めにされた非正規労働者は、郵政会社全体、1091支社中、東京多摩支店一店だけであり、その東京多摩支店では郵政非正規ユニオンという新しい労働組合が生まれようとしている時だった、ということです。この点については、争いはありません。

 つまり、すでに20万人を超えるという郵政の非正規労働者のうち、会社の必要性から雇い止めとされたのは2011年6月、9月の段階では、東京多摩支部の十数名だけ、そして非正規ユニオンの組合員だけ、という事実です。

 非正規労働者の労働組合が結成されるためにそれを阻止すべく雇い止めにしたのでは?と誰もが思うのではないでしょうか? それは「不当労働行為」と呼ばれます。

 
 それは、この事件の労働委員会での事件処理を通じて、だんだんと明らかになってきたのです。

 公共事業である郵便も「私企業化」=民営化により、黒字・赤字の世界にわざと放り込まれ、赤字解消という名目で、リストラが正当化されることになりました。しかも、元公共事業ということで、単純な支店ごとの損益に関わらず「業務量に応じた要員の適正配置」という概念(というか「ツール」)を用いることでテキトーに雇い止めを正当化している、ということです。

 こんなこと許されるのでしょうか?「長期スタッフ大募集」という新聞広告で誘い込み、深夜まで厳しい肉体労働でこきつかい、挙げ句の果て、不要になったらポイ捨て・・・。だから闘う労働組合を結成したのに・・・

 ひどいなあ・・。それでも、申立人らは、現職に復帰して働きたい、と今日も願っているのです。
 
 多くの人が、きちんと働きたい、働いて自分で稼ぎたい、自分の稼ぎで暮らしたいと思っています。それが普通にできない世界はあり方がおかしい。

 「民営化」とか「外注化」とか、わかったような、わからないような新自由主義の概念は、私たちの世界をまともに暮らせないように破壊しています。

 やってられないぜ!という怒りがベースにある、と国会前で感じました。そして、その怒りは当たり前のこと。99%のための世界を目指しましょう!