法華経に云(い)はく「仮使(たとい) 劫焼(こうしょう)に乾(か)れたる草を担(にな)ひ負(お)ひて中に入れて焼けざらんも、亦(また)未(いま)だ難(かた)しと為(せ)ず。我が滅度の後に 若(も)し此(こ)の経を持(たも)ち一人(いちにん)の為(ため)にも説かん、是(これ)則(すなわ)ち為(こ)れ難し」等云云。日蓮は此の経文に当たれり。「諸(もろもろ)の無智の人 有って 悪口罵詈(あっくめり)等し、及び刀杖(とうじょう)を加ふる者あらん」等云云。仏陀 記して云はく「後五百歳に法華経の行者有って、諸の無智の者の為(ため)に必ず悪口罵詈・刀杖瓦石(がしゃく)・流罪死罪せられん」等云云。日蓮無くば釈迦・多宝・十方諸仏の未来記は当(まさ)に大妄語(だいもうご)なるべきなり。
(平成新編0600~0601・御書全集0140・正宗聖典----・昭和新定[1]0865・昭和定本[1]0639)
[文永09(1272)年05月05日(佐後)]
[真跡・中山法華経寺(100%現存)、古写本・信伝筆"日澄筆" 北山本門寺]
[秘・諸宗批判を内容とするため]
[※sasameyuki※]