『総在一念抄』(佐前) | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

 問うて云(い)はく、一文不通(いちもんふつう)の愚人(ぐにん)南無妙法蓮華経と唱(とな)へては何の益か有(あ)らんや。答(こた)ふ、文盲にして一字を覚悟せざる人も信を致(いた)して唱へたてまつ(奉)れば、身口意(しんくい)の三業の中には先(ま)づ口業(くごう)の功徳を成就(じょうじゅ)せり。若(も)し功徳成就すれば仏の種子むね(胸)の中に収(おさ)めて必ず出離(しゅつり)の人と成(な)るなり。此(こ)の経の諸経に超過(ちょうか)する事は誹謗(ひぼう)すら尚(なお)逆縁と説く不軽(ふきょう)軽毀(きょうき)の衆(しゅう)是(これ)なり。何(いか)に況(いわ)んや信心を致(いた)す順縁の人をや。故(ゆえ)に伝教大師云(い)はく「信謗彼此決定成仏(しんぼうひしけつじょうじょうぶつ)」等云云。
(平成新編0115・御書全集ーーーー・正宗聖典----・昭和新定[1]0230・昭和定本[1]0084~0085)
[正嘉02(1258)年(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]