されば三宝の恩を報じ給ふべし。古の聖人は雪山童子・常啼菩薩(じょうたいぼさつ)・薬王大士(やくおうだいし)・普明王(ふみょうおう)等、此等は皆我が身を鬼のうちがひ(打飼)となし、身の血髄(けつずい)をうり、臂(ひじ)をたき、頭(こうべ)を捨て給ひき。然るに末代の凡夫、三宝の恩を蒙(こうむ)りて三宝の恩を報ぜず、いかにしてか仏道を成ぜん。然るに心地観経(しんじかんぎょう)・梵網経(ぼんもうきょう)等には仏法を学し円頓(えんどん)の戒を受けん人は必ず四恩を報ずべしと見えたり。
(平成新編0268・御書全集0938・正宗聖典----・昭和新定[1]0420~0421・昭和定本[1]0239)
[弘長02(1262)年01月16日(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]