詐欺の手法が多様化してきて、昔はオレオレ詐欺や振り込め詐欺と呼ばれていたものがまとめて特殊詐欺と呼ばれるようになった。


忘れている人が多いかもしれないが、その昔にも注意喚起のため、詐欺の実情に即した名称を付けようとする試みがあったのだ。
 

それが「母さん助けて詐欺」である。


新名称を公募して2013年に決定したのだが、なんか長ったらしいし余計分かりにくい感が増した気がするなあと当時思ったことを覚えている。
 

案の定「母さん助けて詐欺」は浸透することもなく消滅し、税金の無駄遣いもいいところだった。
 

「母さん助けて詐欺」で検索すると、嘘か本当か定かではないが当時、新名称を決める企画を担当していた人の証言がヒットする。
 

その人はTwitterだったり高齢者へのアンケートだったりで名称の候補を募ったらしいが、最終的に決定権を持っていた人の一声によってアンケートで上位に入っていなかった「母さん助けて詐欺」に決まったのだそうだ。
 

以前、山陰地方の学校が統廃合されることになりその際に新名称を公募したものの、決定したのは案として一件しかなかった校名だったというニュースを見たことがある。


こういう命名絡みのもめ事って、権力を持った年寄りが身内とかキャバクラのおねえちゃんとかに「あの名前オレが考えたんだよ」って自慢したいがために、いろんな意見を無視しまくって実情にそぐわなくなってしまうのだろうか。


日々様々な流行が生まれては消えていくが、「流行らせようと思っていたのに流行らなかったもの」と聞くと真っ先に「母さん助けて詐欺」を思い出す。


というわけで5月に読んだ本の読書記録となる。


念のためネタバレ注意で。

 

 

↓先月分↓

 

 

 

↓今回読んだもの↓

  • カグラバチ (2)
  • サンダー3 (6)
  • 一級建築士矩子の設計思考 (3)
  • 室外機室 ちょめ短編集
  • 回天の門
  • この闇と光
  • 江戸お留守居役の日記