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ヘヴィだ。
全編、どこに、誰にも当たれない、哀しみと苛立ち、そして怒りまで込み上げてくるようなストーリーに、かなり凹んだ。
観る前は「愛を読むひと」っていうタイトルだから、ラブロマンスの映画かな?って思ったら、この内容・・・
でも、予備知識「ゼロ」で観たのは正解だったなぁ。
とても良い作品だと思うんだけど、ぼくの理解を越えている部分があって、それが分からない自分に苛立っていた所も多いかもしれない。
「愛」
マイケルは、ハンナを愛していた・・・のか・・・?
愛という幻影を見ていただけ??
ハンナは。マイケルを愛していた・・・のか・・・?
愛より罪悪感が大きかった??
この辺りのすれ違い具合、哀しいね。
マイケルの気持ち、分かる気がする。
戦争犯罪というテーマも大きいね。
ナチス親衛隊(SS)に、仕事を求めて入ったばかりに、戦争犯罪者として裁かれる。
「あなたら、どうしたのでしょうか」
そうなんだよ、そうなんだ、その時代に生き、その場に居なかった人に、いったい何が分かるというのさ。
私は、党員でもなかったし戦争には反対だったから、なんて、戦争が終わってから自慢気に言い放ち、ただ命令に従わなければならない人たちを「戦犯」として裁く、そんな事、出来るのか。
ホロコーストは、確かに、許されない事。
でもさ、戦場で敵兵を数多く殺した人たちが、勲章を授与され、英雄とされている現実、これって矛盾していない?
敵とは言え、たくさん人を殺した人が英雄で、民間人を強制収容所で殺した人は犯罪者。
いったい、なにが違うの?
いずれも、命令で、人殺しをした事には変わりないんじゃない??
無抵抗の民間人を殺すのと、銃を持って、自分を殺そうと迫ってくる敵兵を殺すのでは違う。
ほんとに、そう?
未だに、戦争が終わらないって事は、そういうことなのかもしれないね。
昔「猿の惑星」のシリーズで、人間の愚かさを真似しないように「猿は猿を殺さない」っていう掟があったけど、「人は人を殺さない」、そういうのはダメですか。
ラストの山場で、マイケルがハンナに、昔の事を問うよね。
なぜ、あそこで・・・
過去に犯した過ちを清算することが必要だったのか?
死をもって償う。
正しい。
正しい?
ほんとに正しい?
でもでも、もし、ぼくの愛する人を殺されたら、殺したヤツには、死をもって償え!と叫んでしまうかも知れない。
正しい事ってなんだろう?
答えは、あるんだろうか?
エンドロールを眺めながら、マイケルとハンナのロマンスより、そんな事を考えていたのでした。
人には薦めないけど、ぼくにとっては良い映画でした。
それでは、また。