珍しく真面目なお話。

 

最近、メキシコでよく聞く言葉あります。

それは

Gentrification

(ジェントリフィケーション)

という言葉。

 

スペイン語だとそのまま

Gentrificación(ヘントリフィカシオン)

という言葉になります。

 

この意味は、

『都市において、比較的低所得者層の居住地域が

再開発や文化的活動などによって活性化し、

その結果、地価が高騰すること』

衆議院サイトにおける毎日新聞の引用)

 

まさしく

今、メキシコシティに起こっていること

今までは、Polanco等の上流階級地域だけが

とんでもなく地価が高い!という印象でした。

(ほとんどの日本人駐在員の方が

住んでいるのもこの地域)

 

近年になって、それが

Polanco以外の中流階級層にまで

値上げの波が来ているようです。

 

「地域が活性化するんだから、

いいんじゃない?」

と思われそうですが

残念ながら、そうでもなく。

 

というのも、このGentrificationを

引き起こしているのは

私たち、外国人なのです。

比較的裕福な外国人が

物価を引き上げていることで

地元民であるメキシコ人が

暮らせない街になってきています。

 

特に、アメリカで

・リモートワークが普及

=メキシコからでも働ける

・アメリカ国内での物価高騰

=物価安いメキシコのほうが豊かに暮らせる

が原因で、多くの裕福なアメリカ人が

メキシコに来たのが、大きな原因だと

言うひともいるようです。

 

例えば、先日Facebookで見た

アメリカ人の投稿には

「Juarez(中流階級地域)で

アパート探しています!

予算は40,000ペソ(36万円)です」

なんて内容が。

 

これには

「賃料を無駄に引き上げるのは、やめてくれ」

「こういう人がGentrificationの一端を担うんだ」

と否定的なコメントが相次ぎました。

 

 

なんせ、メキシコ人の平均月収は

7,430ペソ(約68,000円)

出典:Data Mexico

 

これは、中流階級地域で

ルームシェアで1室借りただけで

給与のほとんどがなくなる額です。

 

それくらい、メキシコシティの暮らしは

地元民には賄えないレベルで

値上がってしまっているのです。

 

路上に「アメリカ人、アメリカへ帰れ!」

なんて落書きがありましたが

そう言いたくなっちゃう気持ちは

少し、わかるかもしれない。

もちろん、アメリカ人以外の

私たち日本人を含むその他外国人も

この一端を知ってか知らずか

担っているケースが多いと思います。

 

…そんなこと言いながら

私も平均的なメキシコ人よりは

いい暮らしをさせてもらっている

外国人の一人ですので

偉そうなことは何も言えません。

 

ただ、こういう問題があると認識すること。

そして、自分がGentrificationを

悪化させないように行動すること。

(例えば、値段が高く

質が伴わないものは買わないとか)

 

ぐらいが、今の私にできることかな

なんて、ぼんやり思ったのでした。

 

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