気持ちのいい朝に | 水を孕んで膨らむ

気持ちのいい朝に

酔いどれはろくでもないことしかしない。

昨夜、さほど酒に強くない私はひとりで緑茶ハイを4缶空け、そこそこ判断力も失せて陽気かつ鬱陶しい存在になっていた。
数日前から腹痛を訴える夫が仕事から帰ってきた途端うざ絡みし、
友人とゲス極まるメールを交わした。それはいつものことだけれど。

夜中、雨に打たれたかのように汗をかいて目が覚めたので、水を飲んだら、飲んだ水がそのまま出たのではないかと思うほど、またすごい汗をかいた。
早朝、胃の痛みで目を覚まし、寝られそうもないので起き上がると、目の前がスパーク、鼻がつん、となる立ちくらみに襲われる。
ひとりで飲んで、翌日に酒を残すなんて。

とりあえず滝のようにかいた汗を流そうと浴室に向かい、ふと湯船に浸かることにした。
朝からなんて贅沢なんだろう。
それは、昨夜のクズっぷりをチャラにできる素晴らしい思いつきであるように感じた。

湯船にお湯を張り、こうして2時間浸かっているが、いまだに頭はぼんやりして体は膨張したようにだるい。
昨夜のテンションは覚えていてつらいし、浅い眠りの中でみた、リア充たちにブスだからと仲間はずれにされる夢もなぜかはっきり覚えていてつらい。

酔えば数時間何も考えずにいられるけれど、そのあと倍の自己嫌悪に襲われるではないか。
こんなの、もう何度となく経験しているのに。
酔いどれは、本当にろくでもないことしかしない。何故私は消えずにここにいるんだろう。