凱には爪をかむ癖がある。
それは、姫が生まれて暫くしてから始まった。
以前も、爪をかむことがあったけれど、癖と言うほどでもなく、言えばすぐに直る程度。
でも、今回は違い、何度言っても爪をかむ。
きっと、「妹が出来て寂しい」「両親がバラバラになって寂しい」そういう想いがストレスとなり、爪をかむようになったんだと思う。
爪をかんでいたら、注意をする。
爪をかまないように、頑張ろう!と話し合う。
そして、何よりも、凱に寂しい思いをさせないように、愛情をたっぷりと注ぐ。
そう心がけ、凱のストレスを心配し、別居から2年4ヶ月が経った。
凱はすごく姫をかわいがる。
姫もすごく凱が大好きだ。
凱はすごくおじいちゃんに怒られて、姫はすごくおじいちゃんにかわいがられている。
そんなこと、二人ともちゃんと分かってる。
その上で、二人とも、すごく、おじいちゃんが大好き。
我が家で唯一の男の子(兄弟、従兄弟全てが女なので)で、おじいちゃんが凱に家を継がせたいと以前話していたことを妹から聞いた。
凱は大きい分、そして唯一の男の子だから、おじいちゃんの期待も大きいのかな・・・?
怒る時は大人でも怖いくらいに怒り、遊ぶ時はこれでもか!ってくらいに子供たちが奇声を上げるほど遊んでくれる。
離婚の事はナシになんて出来ない。それはもう、分かってきている筈。
姫に多少なり愛情を奪われた・・・と言う喪失感も、それ以上の姫からの愛情を実感中。
(凱がおじいちゃんに怒られると、姫はそれを辞めさせようと、必死におじいちゃんに関係のない話を始めたりするの。
元々仲良しな二人、互いに愛情を注ぎあっていることに気づけば、ストレス以上に喜びがあるはず)
おじいちゃんの事は、どうにもこうにも変えようがないし、凱自身、改めないといけない行動を怒られているので、それが直れば怒られることも少なくなり、うまくいくでしょう。
小学校に上がる前には、爪をかむ癖を直させないと!と思い続けて2年。
どんどん短くなっていく爪にを見るたびに、涙が出そうになった。
何度も、凱に「爪かまなくなったよ!」と言われ、喜び指を見て落胆を繰り返していた私は、爪を切る必要もない凱の指をいつの間にか見ないようにしていた。
そんな凱の爪が、昨日、伸びていました!!
深爪になっていた分、まだまだ短い爪だけど、だけど、だけど、1mmは伸びてて、爪を切るにはまだまだの長さだけど、先月夢で見た「凱の爪をきる」が現実になる日が近づいていた。
すごく、すごく、すごく・・・・嬉しくて、喜びながら凱を抱きしめてしまいました。
小学校の入学式は、おすましなスーツにきれいな爪で行こうね。