この映画も北京オリンピックを意識したのか舞台をエジプトから中国に変更ですか・・・って、だったらエジプトの地名であるハムナプトラは全然関係ありませんやん! しかも前2作を監督したスティーブン・ソマーズは製作に落ち着いているためか、映画も伏線の全く効いていないご都合主義のオンパレード. 上映時間112分、楽しいんだかご都合主義に疲れるんだか、結局やっぱり何も残らない映画でしたね. まずオープニングで始皇帝をモデルにした悪帝の歴史が語られるのですが、これが昨日見た北京オリンピックの開会式のセレモニーと比べてもかなりいい加減. 特に万里の長城が今のような城壁になったのも明時代と言われているのに、その辺りの歴史考証もない陳腐さ. さらに実らぬ愛が云々というのも1作目の古代エジプトの焼き直しか? と思えるほどに薄っぺらくてちょっと酷かったです. また瑞々しかったレイチェル・ワイズの降板により代役に抜擢されたマリア・ベロもちょっと老けすぎで枯れ気味. 色気が全く感じれないのにブレンダン・フレイザーとの愛し合う夫婦役は正直あまり見ていたくありませんでした. ついでに息子アレックスも『ハムナプトラ2』の時はあんなにかわいかったのに・・・. 過ぎ行く歳月は残酷です. そして本当にこの映画が酷いと思ったのはあまりにもご都合主義すぎる展開です. 上海であれだけ爆竹で騒いだのに警察には追われないし、雪山にいけばリンがイェティに助けを求めて会話までできる始末. さらにどれだけ人のいいイェティやねん! とばかりに主人公たちを雪崩から身を挺して守ったり、リックを担架に乗せて運んだりしてくれるイェティたち. 8万円の限定高級クリーム発売へ 資生堂 さらにツイ・ユアンが2000年以上も生き永らえている理由もリックが復活する理由もイェティの泉のおかげという一言で終わらせますし、復活した悪帝ジェット・リーはなぜかキングギドラになったり毛むくじゃらハルクになったりと、もう途中から無茶苦茶すぎます. さらに悪帝の復活のためにヤン将軍と共に奔走していた女性兵士もあんな終わり方で強制退場させますし、もうこの3作目には過去2作にあった映画愛が全くといっていいほどないんですよね. 個人的にはジョン・ハンナ演じるジョナサンのコミカルなところが好きなので、彼の活躍シーンだけは楽しめましたが、それでもあの終わり方も酷いですよね. じゃあ次はインカ帝国のミイラと戦いますんかい!?その次は奥州平泉にでも来られるんですか? それともシベリアで永久凍土の下から腐っていないミイラでも探し当てますか? と言いたくなるほどでした. ついでに雪山で牛を野放しにしても生きていけないと思うんですが、あれも続編になんらか繋げたいというメッセージでしょうか? まぁそんな訳でリン役のイザベラ・リョンちゃんがちょっとかわいかった以外に何も残らない映画でした. ミシェル・ヨーとジェット・リーの戦闘シーンにも全く思い入れなしに描かれていましたし、製作側のある程度適当に作っておけばいいという手抜き具合がまざまざとスクリーンに描かれていた映画でしたよ. 深夜らじお@の映画館 は悪帝と戦う映画に出演しているジェット・リーが自ら悪帝を演じていることにも思わずツッコミを入れてしまいました.