試作の仕事が終盤に差し掛かり、次はいよいよ量産に移ります。
当社は量産を見据えて、試作を受注したので、量産交渉が本丸です。
顧客から最終図面と見込数量を入手。
当社の設備で対応可能か、数量確保は可能か、をチェックし、
行けることを確認できたらコストを積算し、見積書を作成します。
設備は古く不安が大きいため増設。これは当初から折込済。
数量、MAX月20万個の連絡。
24h+30日稼働でも20万個という数字は獲得できません。無理です。
従い、客先事前調査書に生産能力に問題があること、
その対策として当社の要望を記入して提出しました。
客先技術部長より、「対策は呑めない。生産技術の改善等で数量実現すべし。」
の回答が入りました。
熟考タイム
安易な発想(なんとかなるだろう)は避ける。
20万個供給できない場合、エンドの生産ラインストップ=ライン補償と
大変な事態に巻き込まれます。
難易度が高い今回の部品を同業他社がやすやすとできるとは考えにくいが、
できるところがあるならそちらでやってもらおう。
今の状況では当社にとってリスクが高すぎる。
以上より苦渋の決断でしたが「今回の案件からの撤退=見積もり提出辞退」を
申し出ることにしました。
メールの送信ボタンをクリックするのに時間が必要でしたが、
送信していまうと、あとは、案外すっきりした気分になりました。
数時間後、客先技術部長より電話。
端的に言えば「実現のための条件を出してもらってかまわないから、
見積書を提出しくれないか。」
僕をなだめて翻意させようとする発言もありました。
この回答を予想していなかったわけではないけど、
客先が置かれた状況の一片は知ることができました。
来週、見積もりはすることになりましたが、その内容には慎重を期します。
安直な考えに基づく見積もりはあとで泣きをみますから。
せめぎあいは続く。