始まりはもう思い出せない
最初からそうだったのか
途中からそうなったのかはわからない
気がついた時には
わたしはただの穴だった
必然だったと思う
宿命というのかもしれない
わたしはその運命を受け入れた
それからあなたと出会って
いつしか穴であることが
わたしのアイデンティティになった
この穴であなたの吐き出すすべてを飲み込むことがわたしの役目だった
それが穴である自分が
自分であり続けるための
唯一の術（すべ）だった
ならば、と思った
それならばあなたが望む完璧な穴になろうと、ただ黙ってあなたから放出されるすべてを飲み込む完璧な穴になろうと思った
それがわたしの存在意義だった
わたしがこの世に存在する意味を
あなたは与えてくれた
もしかすると最初からそのためだけに自分は造られたのかもしれないと思えた
別に悲しくはない
虚しくもない
むしろ喜ばしいことだった
誰かの、何かの役に立てるのなら
それでよかった
誰からも必要とされないよりは
遥かによかった
それだけでよかったのに
わたしはだんだん
飲み込めなくなってしまった
ずっとあなたの下から放たれるソレを受け入れ続けるうちに何か良くないモノが溜まってしまったのだろうか
兆候は確かにあった
けれどどうすることもできなかった
あなたはいつものように大量の液体をどんどんわたしに注ぎ込む
満たされる承認欲求とはウラハラに
受け止めきれなかったソレが穴から溢れ出した
こんなことはあってはならなかった
穴として失格だった
自分の唯一の存在価値を失いかけていた
わたしは完全に壊れてしまっていた
ある日突然わたしはあなたから引き離され
代わりに何かエゲツないモノを挿し込まれて激しく掻き回されたような気がした
それは最悪な所業だったけれど
それ以来また前みたいにたくさん飲み込めるようになったことが嬉しかった
これでまたあなたのお役にたてると思うと最高の気分だった
もしまた詰まっても床に溢れないように排水トラップ？とかいうモノもつけてもらった
これでわたしはまた
あなたの完璧な穴になれる
あの時間が待ち遠しい
えーと、メンヘラ気味な排水溝（洗濯機用）の擬人化？排水溝視点←どうゆうこと
あ、〝あなた〟は洗濯機のことね
念のため補足
洗濯排水が詰まってきていたのでね
お風呂の排水もよく詰まるのですがね
今回ワイヤーみたいなの入れて何やらゴリゴリしてもらったおかげでバッチリなおりましたよ👍っていうお話でした笑
前に滅多に向かない気が向いて撮ったツインテール写真
見え過ぎててお蔵入りしてたやつをアニメ風に加工
アニメ画ならセーフか検証
どうしてもギリギリを攻めたくなる性分
やめれって:(；ﾞﾟ'ωﾟ'):
一応顔もねw