私は選挙が好きだ。
分かりやすい戦いが好きだからかもしれない。
実際に自分も、
学生時代に生徒会選挙の選挙管理委員になってみたり、
生徒会選挙に出馬したりした経験があって
どちらかというと「意識の高い学生(笑)」だったこともあると思う。
さて、私もいつしか20歳になり、投票に参加できるようになった。
基本的に、投票に行かないという選択肢はなかった。
だけど、一度だけ選挙に行かなかったことがある。
それは大学生の時。
地元の市議選だった。
たしか30議席くらいあって、40人強が立候補していたかな。
選挙公報を見て、誰に入れるか考えた。
でも、どの候補者のこともよく分からないし、人柄は見えないし、
政策についてもこれぞ!というのがない。
そして特にどこの政党というのも決めていなかった。
何人か、ちょっと良さそうな人はいたけど、
じゃあその中で誰に入れるかという判断まで至れなかった。
結局その時は棄権した。白票入れるほどでもなかった。
その翌朝、新聞を見て驚愕した。
まさに30議席目、最下位の2名が同票だった。
じゃあ31議席にしますよ、というルールもなく、
最後の30議席目はくじ引きで決まった。
その30議席目を争った2名が、
年配の候補者と、若い候補者。
この若い候補者は、ちょっと良さそうだなと思っていたうちの一人だった。
私がこの人に一票投じていたら、同票くじ引きはなかったのかと思って、
一票の重さを痛感したものだ。
ちなみにこの時、若い候補者がくじ引きで当選を引いた。
そしてくじ引きに負けた年配の候補者は、潔く身を引いた。
その年配の方の「残念だが彼には頑張ってほしい」というコメントを見て、
(今なら社交辞令だなと思っちゃうけど)
20歳そこそこだった私は感動し、
「次の選挙でこの年配の方が出馬したら、この人に投票しよう」
と当時のブログに書いたのだ。
しかし、同時にそのブログエントリに
「私は4年後、この町にまだ住んでいるか分からない」
と書いた。
事実、4年後は私は地元を出て、東京で一人暮らしを始めてしまった。
だからその年配候補者・若い候補者の現在のことは全く知らない。
(今急に気になり始めたので、ちょっと調べてみようかなと思った)
私は「意識の高い学生(笑)」という言葉がなかった頃
生徒会選挙に出馬していた。
中学の時は生徒会選挙に落選した。
高校の時は当選した。
なぜ中学では落選したのに、高校で当選したのか。
それは対立候補と比べて、私が魅力的だったかどうかで決まった。
(中高一貫でも何でもないので、投票した人の内訳は全く異なるけど)
中学の時の対立候補は、頭もいいしスピーチも面白かった。
残念ながら白旗を上げざるを得なかった。
高校の時の対立候補は、ちょっと嫌われてる感じの人だったので
早口すぎて聞き取れないスピーチで話題性(?)を得た私が当選した。
政策(というほど重いものじゃないけど)で当落が決まったわけじゃない。
ビジョン。
これからの自分にも必要なもの。
ビジョンは問題意識を持つこと、
それに対する解決策を考えることで生まれると考える。
そういう人間に、私はなっていきたい。