昨日は達人戦準決勝
▲高橋九段vs▽佐藤康九段でした。
http://live.shogi.or.jp/tatsujin/kifu/tatsujin20110714.html
戦形は2手目3二飛で個人的に注目している形になりました。
【図1】
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本譜に進む前に、基本的な事項を紹介しておきます。
現在石田流はゴキゲン中飛車とあわせて大流行していますが、
石田流は一般に先手番の戦法です。
後手で石田を目指そうとすると図のようになります。
図は初手から
▲7六歩▽3四歩▲2六歩▽3五歩
▲2五歩▽3二飛▲6八玉
と進んだ局面。
この局面が後手にとってまずいというのが通説です。
ここで▽6二玉なら▲2二角成▽同銀▲6五角です。
また、▽7二金や▽5二金左ではバランスが悪いとされています。
以上のことから、後手番での石田流はほとんど指されていませんでした。
しかし、数年前に2手目3二飛が考案され、
後手でも石田流に組めるのではないかとされています。
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その2手目3二飛が新しい形として達人戦で現れました。
今までは図1から▲2六歩には▽6二玉と上がるのが普通で、
▲2五歩▽3四歩▲2二角成~▲6五角には▽7四角(下図)とあわせて
後手としても戦えなくはありませんでした。
先手がもしこの順に踏み込まなければ
後手は▽7二玉~▽3五歩で石田流に組むことができます。
しかし、最近では、図以下▲4三角成▽4七角成
▲4八飛▽4六歩▲3八銀▽5七馬▲5八飛!!▽同馬▲同金左▽4五飛(下図)
と進み、難解ではあると思いますが、後手が大変なのではないかといわれています。
もちろんこの図までの手順で変化はあって、
▲4八飛に対し▽同馬▲同金▽4五飛などが実戦で指されていたと思います。
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おそらく佐藤九段は上で述べたような変化を嫌っているのではないかと思います。
そこで上の変化を消しながら石田流への可能性を残したのが▽6二玉で▽4二銀です。
この手は第24期竜王戦1組出場者決定戦の5位決定トーナメント
▲木村八段vs▽佐藤康九段戦で最初に出てきたかと思います。
これは、あらかじめ4三の地点を受けていますので
上での変化▲6五角がそもそも両成りにならない形になっています。
図以下、▲2五歩▽3四歩▲2四歩も▽同歩
▲同飛▽8八角成▲同銀▽3三角▲2八飛▽2七歩▲7八飛▽2二飛(下図)
とよくある反撃で2筋は受かります。
こうなると先手は玉を囲いにくくなります。
▽2七歩で▽2六歩の垂らしも手筋ですが、
▲2四歩の反撃を与えるので本譜のほうがわかりやすいかと思います。
ただし、▲2五歩まで決めておけば後手は石田流へは組み辛く、
▽3三角と上がって角交換振り飛車へとリンクします。
▲木村▽佐藤戦ではそのような変化になりました。
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以上の変化を踏まえて【1図】から▲6八玉とあがり、普通の後手番石田流になりました。
先手としても後手の一番待ち構えていそうな変化は避けたかった意味もあるかもしれません。
以下は少し珍しい先手陣に組み、下図から後手が積極的に動いて攻めきりました。
※先手の陣形が升田式石田流の将棋の中では珍しいのではないかと思います。
先手番であるということが矢倉→左美濃へのシフトを促しているのでしょうか。