新郎・新婦さんにとって大切な方が
一堂に会する結婚式。
中には色んな事情があって、
親御さんが列席されないということも
まれにあります。
先日司会を担当した新婦さん。
親御様をはじめ親族は誰も列席しない、
ということになっていました。
ところが・・・結婚式3日前になって
ご両親とご親族が
「急遽来れることになりました!」
と新婦さんから連絡が。
迎えた結婚式当日。
挙式前の親族紹介の時に、
「お母様はずっと泣いていた」と、
同席したスタッフさんから聞きました。
披露宴の歓談中。
新婦さんにそっと、
「ご両親やご親族が来てくれて
よかったですね」と声を掛けると・・・。
「実は打合せの時に言いにくかったんですが、
両親とは5年くらい一切連絡を取らずに
絶縁していたんです」
サラ~っと言われたこの一言に、
一瞬言葉を失う私。
そこで新婦さんはこう続けました。
「1週間前に彼が、
『このタイミング逃したらずっと
今のままだよ。
許せない気持ちもあるかもしれないけど、
お母さんに連絡してみたら』
そう言ってくれたんです。
両親が私にしたことを今でも許しては
いないんですが、結婚式をすると伝えたら
『ぜひ参列したい』と即答してくれて。
思い切って連絡をして良かったです」
きっと言い尽くせない色んな事情があるにせよ、
思い切って連絡をした新婦さんと
来てくれた親御様。
表向きには見えない多くの感情が、
お母様の涙になって表れていたのかもしれません。
私がこうして目の当たりにする光景は、
ほんの一瞬にしかすぎませんが
結婚式ってやっぱり特別な力が
あるのかなと思えます。
親子だからこそわかることもあり、
親子だからこそわかり合えないこともある。
しみじみ親子の絆を実感した
出来事でした。
本日も結びまでお読みいただき
ありがとうございます。



