📷 歩いていたら…トビラ写真館
「その時、黄色いシューズでした」

小雨の降る中、川の中を足早に歩いていく白鷺。何かいるかな?排水口をチラ見した瞬間、自慢のシューズがチラリ。

⚠️本編では、特定の虫について必要以上の言及をしています。ご不快に思われましたら申し訳ございません🙇‍♀️

昨年から、私は前代未聞の大作戦を展開している。現代日本で通常の生活を送っていれば全ての人が直面する問題。…はっきり言ってこれは社会問題なのではないだろうか。

ピンときた方、朝から申し訳ない。

そう、タイトルのGは、キッチンの裏側の支配者、かの黒いヴィラン様を指す。

昨年7月に結婚して今の家に引っ越して来た私は毎晩黒い彗星に脅かされた。何せ夜パチンと電気をつけるたびにいろんな位置にいろんなポーズで浮かび上がる。たまったもんじゃない。

しかし。私は少し一般的な感覚が欠如している。

追わない。攻撃しない。仕掛けをしない。

この3ないを貫いており、見かけてもなるべく逃がすようにしていた。

おのれ、ヤツらめ。見てろ!

痺れを切らした旦那さんはかの強力ブラックキャップを買い込み家中に設置した。そして、案の定の結果となった。

何で減らないんだ!

私には持論がある。

Gは悪くない。ブラックキャップも悪くない。あらゆる生物は子孫繁栄のため、エサのあるところに定住するようになっているのだ。家族が安心して暮らせる環境を命懸けで求めて彷徨い続けるさがなのだ。

酷なようだけど、原因はこの家にある。彼らが安心して暮らせる環境を何十年も提供し続けているんだから。

私は決意した。

一年かけて、お引き取り願う。

まずは目先の小細工、仕掛けモノを全撤去。
仕掛けモノのほとんどは、エサでおびき寄せて何かしてやろうというもの。仕掛けの外にもっと美味しいものがあれば寄りつかない。つまり、エサをばら撒き続ける生活習慣を改めなければ意味がない。

ゴミ箱を全て蓋付きに変え、トレーニングがてら毎日拭き掃除に励んだ。

あとは、住居の提供を廃止することだ。

彼らが好むのは湿った温かい場所、暗くて狭い場所。狙うは台所とお風呂だ。

引き出し、扉の中のモノを全て取り出して断捨離、掃除。頻繁に扉は開け放って空気と光を届ける。

そして極め付けは排水口の掃除。家の中が完璧でも、ハイスペックボディの彼らはいとも簡単に排水管をつたい侵入してくる。

キッチンのシンク、洗面台、お風呂場の排水口は体調不良でない限り毎日掃除。お風呂の残り湯を洗面器5杯ずつ流す。入り口だけでなく、入り口につながる20cm程度の部分まで気をつけていれば守りは鉄壁になるはずだ。

パイプスルー系も良いが、強い薬剤を流すのは地球に優しくないような気もするし、それって溜めて、崩す感じで何か違う。Gに

お?

と期待を持たせる日が一日でもあってはこの闘いに勝利するのは難しいと私は考えている。

さて。この1年間の成果が試される6月7月、1回もGは見かけていない。まだまだ温かい9月末まで出くわさなければ2023は勝利したと言えるだろう。

ポイントは、「見かけていない事」。本当にゼロかどうかは、定かでない。素人なのだから、トレーニングがてらのユルさでいいんじゃないんだろうか。

ここまで来たら、あとは侵入経路はひとつ。意外に思われる方がいらっしゃるかもしれないが、それは「ご近所からの迷い込み」である。

個々の家の住環境なんて遊びに行ってさえ判りっこない。G的にサンクチュアリであっても、快適であるがゆえに個体数、世帯数が増え、種としての生き残りをかけ新天地を目指すファミリーもいるだろう。また、家は窓やドア、開閉回数がかなりあり、季節的に解放されている時間も増えている。その時迷い込んでくる可能性もある。

今はそういった経路を断つため、庭の草刈りを毎日行っている。庭の境界線をずっとたどって枝切りバサミで雑草を地面すれすれにトリミングしていく。

彼らは白日のもとに晒されることを嫌う。そして戸外のお散歩で外敵に襲われることを何よりも恐れているのだ。彼らの移動経路をなくせば外部からの侵入もかなり防ぐ事ができる。

早くやっつけて!キャー、こわいい😭

学生時代は寮に住んでいたが、Gが出て大騒ぎするのはだらしない人と決まっていた。私はどうしてもそういう人が理解できなかった。

エサまいてるからだよね?

子孫繁栄のため奔走する個体が酷い仕打ちを受けるのを見て私はとてもつらかった。

机の上にお財布を置きっぱなしで盗られたとしてそれは泥棒だけのせいだろうか。泥棒を作らない思いやり、気遣いがあればみんな嫌な思いをしなくて済むんじゃないだろうか。

そんな思いで昨年は弱ったGを何匹か外へ逃した。

すみませんねえ、主人がいろいろ散らかしてて。でもうちは宿泊は受け付けておりませんので。

半分髪が逆立つ思いで彼らを外に放って誓った。

2度とこんな思いは、したくない!