マンドラビラ隕石
発見地: オーストラリア・西オーストラリア州ナラボー平原
発見年: 1911年(主要塊の発見は1966年)
分類: 鉄隕石・中粒オクタヘドライト(IAB群)
1911年の最初の発見から1965年までは、39〜116グラムの小片が7個発見されるにとどまっていましたが、1966年の地質調査で12.4トンと5.44トンという二つの巨大塊が約180メートル離れた地点に横たわっているのが確認されました。
その後も調査が続き、現在までに計22トン以上の破片が回収されており、オーストラリアで発見された隕石としては最大の規模を誇るため、オーストラリアを代表する鉄隕石といえます✨
オーストラリア🇦🇺 ナラボー平原
オーストラリア南部、西オーストラリア州と南オーストラリア州にまたがる広大な石灰岩台地。
「Nullarbor」という名前はラテン語の nullus arbor(木がない)に由来し、その名の通り樹木がほとんど生育しない、地平線まで続く平坦な荒野です。
オーストラリアで最も隕石の回収例が多い場所で、これまでに330種類以上の異なる隕石から何千もの標本が記載されており、さらに500点以上が未検査のまま残っていると言われています。
ナラボー平原は植生が乏しく平坦な地形のため隕石を発見しやすく、また乾燥した気候が隕石の風化・錆化を防いできました。 一般的に乾燥地帯に落下した隕石は保存状態が良く、錆びにくい性質をもちます。
この環境のおかげで、はるか太古に落下したこの宇宙の贈り物が、ほぼ原形を保ったまま現代に伝わりました🪐
マンドラビラ隕石の組成
マンドラビラ隕石の組成は鉄ニッケル合金が65〜75%を占め、さらに体積比で35%ものトロイライト(硫化鉄)を含みます。
シュライバーサイト・グラファイト・オリビン・輝石・カリ長石といった鉱物の包有物も確認されています。
切断・酸腐食処理を施すと、中粒オクタヘドライト特有の美しいウィドマンシュテッテン構造が見られます。
そしてマンドラビラ隕石の特徴は大気圏突入時に柔らかい部分が溶けて複雑な形状になった、いわゆる「ズーモルフィック(動物的)」な造形で知られます。
表面は温かみのあるオレンジ色のパティナ(酸化皮膜)に覆われ、なめらかな曲線美が魅力です。
断面とウィドマンシュテッテン構造両方が楽しめる鉄隕石としてとても人気があります🌹
IAB群鉄隕石
鉄隕石は化学組成(主にニッケル・ゲルマニウム・ガリウム・イリジウムの含有量)と構造によって約15のグループに分類され、IAB群はそのなかでも最大級の群のひとつ。化学組成と金属組織にばらつきが大きいが、ほとんどのものはニッケル含有量が 10 重量%以下とされています。
IAB群の中でも著名な隕石は、ギベオン隕石、キャニオン・ディアブロ隕石です。その中でもマンドラビラ隕石はトロイライト包有物が特に豊富です。


