辻村深月さんの『傲慢と善良』を読みました
婚活のストーリー
婚活経験者にはめちゃくちゃ刺さるお話なんじゃないでしょうか
すごく面白かったです
特に面白かったのは相手を点数化した場面でした
(私も彼氏に点数をつけるとしたら何点かな
180点くらいかな〜♪)
とテキトーに考えていたら
その後『相手に点数をつけていると見せかけてそれは自己評価額である』
みたいなことが書かれていて
自己評価高すぎたイタタタた…ってなりました
彼女に70点をつけた男主人公は確かに傲慢だなと思いましたが…
でも、70点の相手でも結婚の覚悟を決めたことは偉いと思うし
彼女も感謝すべきことなんじゃないかな~と思いました
100点じゃなきゃだめ!っていう人もそれはそれで傲慢なのではないかと
仲人さんの言う言葉もいろいろ刺さりました
婚活がうまくいく人については
『うまくいくのは自分の欲しいものがちゃんとわかっている人
自分の生活を今後どうしていきたいか見えている人
ビジョンがある人』
と書いてあって
まさにその通りだよな~と思いました
結婚した子のエピソードを聞くと
「いつ結婚するの?って毎日聞いた」とか
「初対面から結婚したいんですと言っていた」とか
「親に会ってもらった」とか
結婚するためのアピールと行動をしっかりしていたんですよね
そういうのを思い出して納得しました
そして婚活がうまくいかない主人公の女の子のようなタイプの人については
『自分自身が何かを欲しくて結婚を考えたというよりはそういうものだからやってきた、という雰囲気がある』
『変わらないでいることを選択する勇気もない。婚活をしない、独身でいるということを選ぶ意思さえない』
と言っていて…
はい、自分まさにそれだな、と思いました
私も最初に婚活を始めたのは30手前だったのですが
周りが結婚なり婚活を始めたから自分も始めたとか
もう30だし今後のことが不安だから始めたとか
今思えば周りに流されて婚活を始めていました
しかも、周りに流されていることにも気が付かないんですよね
「そういうもの、それで当たり前」って…
途中で「自分は本当はそんなに結婚したいのか?」
と迷ったりするのですが…
紆余曲折経て、今は本当に結婚したいと思っている自分に気が付きました
だって、1人で行きていくのはしんどいですからね!
独身でいる勇気はないし、自分はそんなに強くありません!
なのでいつかは必ず結婚したい!
あと主人公の女の子に共感しまくったのは
『私が結婚相手に見れなかったあの人をちゃんと結婚相手として見れる相手の女の人がうらやましい』
みたいなの…
これ、婚活した人の多くが思ったことがあるやつですかね?
条件が良くて性格も良い人なのに好きになれない
そんな自分にがっかりするんですよね…
「この人を好きになれたら幸せになれるのに」
「私はダメだけど、この人を好きになれる人がうらやましい」…
書いていて、なんて傲慢なんだろうと我ながら思います
でも、本当に自分でも残念なんですよね
好きになりたい、好きになろうと思ってもなれない、苦しい、悲しい、だから私は幸せになれない…
傍から見れば傲慢だろう、理想が高いと言われるだろう…と自己嫌悪…
今思えばなんですけど
私の場合は?自分の経験値が低いから理想が高くなっていたり
好きになれないと思っていたのではないか
と思いました…
30手前で婚活するまでほとんど恋愛経験がない人種でした
いろんな人を知って男性経験が多少あって
男性への抵抗感とかが緩和されていれば
多少の気になることがあっても
「まあ付き合ってみるか、ダメだったら別れれば良いし」
とか思うかもしれない…
本当に理想が高くて傲慢というよりは
現実を知らないから無自覚に傲慢になっていたという感じ?
うわ〜どっちにしろ痛い!!
他にもいろいろ思うところがあって
男主人公の女友達怖いな〜でも言ってることわかる!とか
最終的にはけっこうシンデレラストーリーだなとか
辻村深月さんと朝井リョウさん気が合いそうだなとか
いろいろ面白かったです!