先日、お預かりしているIn Bloom Beppuの建物の『門』と『別府石の石垣』が完全に撤去されました。
頭悪いなりに、たくさんの方にシビックプライドに・どストレート！で突き刺さるような建物を知っていただく機会を設けていたつもりだったんですが、力なく、別府市民の皆様、またご縁あってこの建物で出会った皆様、本当に申し訳ございません！！
しかーし、しかーしですよ、
私、別府の一休がお預かりできてるうちにたくさんの方にこの素晴らしい文化財級の建物を知って頂き、見て頂き『別府』という場所がいかにスゴいポテンシャルを持った街として発展してきたのかをこれから先もお伝えしていきたいと思っております！（風前の灯は頭に入れといてね！ガチで！しかも大◯金もち！orz）
以下は4年前に体験した素晴らしい出会いのお話です。（僕の容姿は無視してねw）
頑張りますっ♨️
（立派な門構えでした）
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【信じられない感動の出会い】
In Bloom Beppuの建物は1941年
（昭和16年）に当時満州で材木商として財を成した『廣瀬頼司』氏が建てた別荘です。
お昼に接客をしていたら
「ピンポーン」とインターホンが
裏玄関からいらした3名のお客様
「いらっしゃいませ！ご見学ですか？」
「あの、ここは廣瀬さんのお家ですか？」
「えっ？
あ、新聞記事かなんか
読まれたのですか？
そうなんです！
最初に建てた方は
廣瀬頼司（らいじ）さんです」
「やっぱりそうですか.....
実は私、廣瀬頼司（らいし）の
娘なんです」
「！！！」
「東京から別府へ来てもう身体もよく動かないので、今回が最後と思って思い切って昔の我が家を訪ねてみました。
朝から野口墓地あたりから記憶をたどって探しましたが、街が変わり建物も変わり過ぎてて見当たりませんでした。
近くに同姓の御宅があったのでお邪魔しましたが全く関係ありませんでした。
もう願いは叶わずあきらめて帰ろうとした時、何となくかすかな記憶に残る
別府石の塀を見て、もしかしてここは...と胸を踊らせこちらに来た次第です」
「そうだったんですね」（感激）
「本当に今日来れてとても嬉しいです。
これでもう思い残すことはありません」
「是非中を見てください」
家の中を見学されてすごく懐かしいと
言ってくださりまるで
子供の時のように目を輝かせて
いらっしゃいました。
屋根裏にあった棟札に書いてある
お父様の名前の写真をお見せし
大分合同新聞や毎日新聞での取材記事にも取り上げられていてそこでも
お名前を確認されて痛く
感動されていました。
開業よりたくさんの方に
この建物へ足をお運び頂き
中には子供の頃
「ここにおばあちゃんが
一人で住んでるときに
遊びに来たことがあるんです！
とっても懐かしい！」
と言って頂いた方なども
いらっしゃいました。
しかし最初に建てた方は77年前に建設されている訳ですから、まさかこんな形で親族の方とお会いできるなんて夢にも思いませんでした。
僕自身、当時
廣瀬さんが大成功し財を成し
この建物をどんな思いで建てたのか？
またどんな過ごし方をされたのか？
想いを馳せる事が多々あります。
奇しくも太平洋戦争が勃発した年で
とても優雅な時間を楽しむ余裕すらなく終戦を迎え、近くの別府公園に米軍が
キャンプを張り、近くの保養所、旅館、ホテル、別荘などは軒並み接収にあい、
In Bloom Beppuの建物も
将校官舎になったと言われました（正確には家賃とって貸していたらしいです）
お写真は心の中に留めておくと言われましたが、是非にもと一緒に撮影させて頂きました。
別れ際に
「本当にここに来れて良かった。
幼い頃の記憶がかすかに甦り
これで安心して戻れます。
どうもありがとうございます」
と言われたとき
熊本から来たただの別府好き人間が
こんなにありがたいお言葉を頂戴し
胸が熱くなりました。
廣瀬氏-将校官舎-◯◯邸-In Bloom Beppu...
77年という時を経て
大事に引き継がれております。
別府の別荘文化を次の世代へ受け継ぐ
その重大な役割を担っております。
この建物や現在ご近所で曳家（ひきや）工事でその姿を残される信濃屋さんなどが現存することで、将来、子供達が自分たちの故郷はこんなにも素晴らしい歴史と文化があるんだぞと誇りをもって生きてもらいたい。
これ以上大事なものを
手放さないでほしい。
このような場所は日本全国見ても
稀だし他所に真似ができない
独自のものです。
僕ができることは小さいですが
地元別府の皆さまと訪れるお客様と
ステキな時間を紡いで行けたらと
思います。
嘘のような本当の話
感動のおすそ分け
2018年8月30日
夏休み最後の贈りもの
In Bloom Beppu ホスト 花田潤也
#inbloombeppu
素晴らしいご縁に感謝いたします
おばあちゃんが大好きだった場所