こんばんは🪖
“METAL
HALF
HELMETS”の杉山真也です。
本日は、ブログやInstagramをご覧になられて初来店頂きましたお客様のフュージョンの定期点検・整備をさせて頂きます。
予め、LINEで打ち合わせさせて頂いていたのですが、お客様の車両を拝見するのは初めてですので、車両を前にして1時間半くらい打ち合わせをさせて頂きました。
(色々、お話させて頂いてありがたかったです。)
まず、いきなりですが…
車両をお店に入れる際に、「ゴロゴロ」と異音がしました…。
タイヤを空転させてみたり、色々試してみましたが、とても嫌な予感がします…。
燃料ポンプは、社外品が付いているようで、こちらからも音がしています…。
先ほどのゴロゴロと関係してくる箇所を覗いて見ると…
やはり…。
サーモユニット(水温センサー)も接点が外れています…。
不明な配線も、いくつか見えます…。
エアクリーナーボックスのボルトも無いですね…。
バルブクリアランスの調整が必要な音と、ヘッドカバーからのオイル滲みがあります…。
…これらを全てお客様へも伝えして、打ち合わせを進めさせて頂きました。
ご予算も重視して、整備の方向性を決めさせて頂きました。
それでは、早速試乗点検です。
…やはり、複数の異音がとても気になります。
且つ、ブレーキの効き具合は…正直に言いますと、乗っていて怖く感じる状態でした…。
無理な運転はせずにお店に戻り、診ていきましょう。
まずは、ファンの動作確認です。
打ち合わせでは、冷却水の交換はせず進めるお話となっておりますが、冷めたら量だけでも確認が必要な気がします。
メーターの表示は2メモリで回っています。
…が、サーモユニットの故障があるようですので、交換後に今一度確認は必要ですね。
リフトを上げて、詳しく診ていきます。
最初に気になった異音に関係する、吸気系と駆動系から診ていきます。
タッピングのネジは、純正とは異なったネジが使用されてますね。
この画でお気づきの方もいらっしゃると思いますが、重要な部品がないですね…。
後で詳しく診ていきます。
クーリングファンのバンドやラバーも交換した方が良さそうです。
エアクリーナーは、まだ使用は出来ますね。
クーリングファンのフィルターは、付いていないです…。
ラバーは、やはりなかったですね…。
駆動系を診ていきましょう。
クラッチアウターは、少々焼けがあります。
Vベルトは、社外品ですがまだ使用は出来そうです。
クラッチシューの残量は、十分残っていますね。
ウエイトローラーは、次回のVベルト交換時でよさそうです。
…が、いったい何gのウエイトローラーでしょうか…。
問題は、ココです!
ミッションです。
重要な部品とは、ミッションブリーザーホースです。
写真を遡って見て頂ければお分かり頂けると思いますが、ケースから抜けて無くなっていましたね…。
そのせいで、タイヤで巻き込んだ水がケース内に混入したわけです…。
よって、水とオイルが混在した液体となっていたわけです。
その為、ミッションのベアリングが痛んでしまい、異音が発生していました。
クラッチのラジアルベアリングもニードルベアリングも痛んでおります…。
シャフトに掛かる荷重と2つの要因が重なる事で大きな音が出ていたわけです。
これらは新品に交換ですね。
吸気系は、カバーを付けて完了です。
ミッションは、新しいオイルを入れて、タイヤを空転させて、ギアに馴染ませます。
手で勢いよく回してみると、少し音が消えました。
…が、先程もお伝えしました通り、シャフトに荷重がかかると、やはり音が出てしまいます。
違う、クラッチASSYに交換してみても、症状は同じでした…。
要するに…ミッションの修理が必要と言う事になります。
しかし、お客様との打ち合わせで、このまま進めさせて頂きます。
変速の状態も確認します。
変速はスムーズになりました。
これは、エンジンマウントカラーからのサビですね。
こちらは使用限度を超えており、エンジンハンガーにグラつきが出ています。
これで、吸気系と駆動系は終了です。
※お客様は、車両状態によっては、お乗り換えも考えていらっしゃるので、それも含めて点検整備をさせて頂いております。
続いては、リア回りです。
お客様からはエンジンオイルの交換は不要と聞いておりましたが、量を見てみると適量ではないですね…。
作業しながら、LINEで再打ち合わせです。
オイルレベルゲージに、少しもつきません…。
タイヤは使用限度を超えていますね…。
マフラーを外して、足回りやブレーキを診ていきます。
タイヤは大変危険な状態です…。
ブレーキダストも、だいぶ溜まっています。
試乗点検で気になったブレーキですが、ブレーキシューの向きが逆ですね。
分解して、整備をします。
これらの部品を整備します。
キレイに磨き上げて、組んでいきます。
整備を終えた、ブレーキです。
効きがよくなっている事、間違いないです。
タイヤ交換と同時にエアバルブも交換させて頂きます。
タイヤを組み替えたら、洗浄です。
隅々まで丁寧に洗っていきます。
仕上がったホイールです。
タイヤはやはりキレイで、新しい方がいいですね。
とてもいい具合に仕上がってきました😄
お客様からご連絡頂き、追加でエンジンオイルの交換をさせて頂く事になりました。
やはり量は少なく、とても汚れています…。
ドレンワッシャーも新品にして、
しっかりと締め付けます。
そして、新しいエンジンオイルを入れます。
これが新しいエンジンオイルの色ですね!
エンジンオイルには…
・潤滑効果
・冷却効果
・洗浄効果
・密閉効果
が、あります。
惜しまず早めの交換をしましょう。
オイル量も適量になりましたね😄
これでリア回りは完成です。
とても、美しいです😄
続いてはフロント回りです。
フロントもブレーキがとても気になりましたので、詳しく診ていきます。
ブレーキフルードは、だいぶ汚れてますね…。
ブレーキパッドの残量は、十分残っています。
これらに部品を整備します。
ピストンは、揉み出して全周を清掃します。
…しかし、動きはあまり良くないようです。
ですが、これで組んでいきたいと思います。
戻すのには、強い力を入れる事はありませんでした。
整備を終えた各部品です。
これらを組んで、組み付ける準備は整いました。
この内容で、効きがよくなってくれればいいんですが…。
フロントタイヤは、多数ヒビが入っていますので、交換させて頂きます。
エアバルブも交換ですね…。
タイヤを組み上げたら、洗浄です。
隅々までキレイに洗います。
仕上がったホイールは、キレイですね!
メーターギアボックスもキレイにします。
最低限、これくらいキレイな状態がいいですね。
全て、車体に組み付けて、ブレーキのタッチを出して、空転させます…
が!全然ダメです。
引きずっています…。
こう言う時は、「このままでいいか!」ではなく、やり直します。
キャリパをバラして、洗浄します。
シールとピストンが、ダメでした…。
少し予想はしてましたが、思いの外引きずり過ぎでした…。
ブレーキは、最も大事な部品ですから、慎重に作業します。
ピストンとシールを新品に交換します。
洗浄を終えたキャリパに組んでいきます。
今度は良さそうですね!
ブリーザーも、目詰まりしてました…。
交換が必須です。
他の部品は、そのまま使用出来ますので、今回は交換はしません。
ご予算も重視してますので、なんでもかんでも新品にはしません。使える部品は、しっかり整備して使います。
ブレーキフルードを入れ替えて、
エア抜きもしっかりやっていきます。
そして…空転させてみると…
勢いよく回ります。
効きもすごくよくなりました。
試乗点検で気になっていた箇所が改善されました。
閉店時間は過ぎてしまいましたが、ここまでは終わらせておきたかったので、無事に終えてよかったです。
今日の作業は、ここまでです。
続きは、明日作業させて頂きます。
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