バベルの塔展、大混雑だよ。
あぁぁぁあ~ オバケ👻の手!!
緻密な技巧で有名なブリューゲル。
目玉作品バベルの塔に辿り着くまでに、
たくさんの作品が鑑賞できるんだけど、
ブリューゲルが
ヒエロニムス・ボスの作品から影響を受けて描かれた「怪物」たちは、
人間の、
目に見えない形のない欲望を映し出し
見せつけたかのようなものたちで、
一見するともちろん
「空想」「妄想」「ありえない」世界の「絵」なんだれど、
それと対照的な
「普通にある景色」の絵を目にすると、
ひょっとするとこっちの怪物だらけの方が
本当の世界なんじゃないかしら、
と思えてくる。
仏の哲学者ジル・ドゥルーズの言う
「人間は欲望機械である」ことを考えると、
これらの絵は素直にありのまま
人間をあまりに如実に表してるんだなと。
だから、こっちのが真実の世界。
この世界は見せかけの世界で、
みんな自分のいいようにしか見ていない。
自分の見たいようにしか見えていない。
絶対的な、あるいは客観的な、
「事実」だと信じ切ってみているそれは、
実は事実でも何でもない世界だと言えてしまう。
それは別にファンタジーな話でもないし、
モノゴトは捉え方によって変わる、とかいう
自己中心的な話でもない。
「事実」と「事実らしきもの」の間に、
決して越えられることのない壁があって、
人間はその「事実らしきもの」を
「事実」と思って生きてる。
越えられない壁の実態は、
もう姿形を変えすぎて、
当然目にも見えなければ触れることもない。
その圧倒的な支配からは
逃れる人間はいない。
宇宙の力うんぬんといったスピではありません。
その正体は「言葉」。
なぜ、「言葉」が
「事実」と「事実らしきもの」の
間にいるのか?
その答えがわかる人ー!
さて、バベルの塔展
”バベル盛り”なる限定メニューや
「怪物」のマスコットキャラもいたり
自動ドアがバベルの塔柄だったり、
演出も楽しく仕上がってるよ。