よく見かけるのが、今は株価が高いので現金を貯めておいて株価が暴落したら一気に買う、という主張。これは、気持ちは非常にわかるのだが、実際買うのは投資慣れしていない普通の感覚の人には無理なんじゃないかと思う。だって、いつが株価の底だったかなんて後になってみないとわからないのだから。
この前の8月5日に起きたブラックマンデー超えの暴落の時に、実際どのくらいの人が買いに回れたのか、暴落時に一気に買う勢の人たちがどのくらい一気買いしたのかが知りたい。普通の感覚なら、今買ってもさらに株価が落ちるかもしれないと不安に思い、もう少し落ち着いてからでも間に合うだろうと後回しにしてしまい、結局は買い時を逃してしまうのだと思う。暴落しててもさらに株価が下落するかもしれないと思ってしまうので買うに買えない。後になってみて初めて、どこが買い場だったかということがわかる。
ちなみに私は8月5日に株を購入している。これは、俺買い時わかるスゲーとか、暴落したら一気に買おうとして狙っていたからとか、ではない。正確に言うと、暴落の時にも買った、である。買おうと思っている株の価格を定期的に確認していて、今買いだなと思った株を購入しているから。つまり暴落時じゃなくても株は定期的に買っている。なので、暴落時に一気にではなく、少しの現金で少しづつとなる。それでも長い目で見れば十分プラスになっている。
コロナショックの暴落時もそうだ。2019年末に本気でFIREを考えて、2020年初から手持ちの現金を少しずつ株に変えていった。途中コロナショックを経験したが、コロナショックだから一気に購入したのではなくて、ショック前から継続して買い続けていただけで、たまたまコロナショック時にも購入をしていただけとなる。
後になってみなければ、いつが買い時だったかなんてわからない。実際、日経平均を見てみると、コロナショックの暴落で買おうがその前後で買おうが、2021年以降になれば株価は全体的にプラスになっている。2021年以前ならどこでも買い時だったとも言える。株価がいつまで下がるかわからないからと様子見をしていたら、もっと下がるかもしれないと思い、きっといつまで経っても買えず、買い時を逃してしまっていただろう。

私は投資のプロでもなんでもないが、何が言いたいのかというと、暴落時に一気に買うという幻想を持つのはやめましょう、ということ。暴落時に一気に買うなんて投資の素人ができるものじゃない。普段からコツコツと買っている方が結果的に利益がでるんじゃないか、株価が下がるのを待っていたら時間も機会も失われてしまうんじゃないか、ということが言いたい。
くれぐれも投資は自己責任でお願いします。