【第715話】総論236回:腸内細菌研究の進化② | いっけ先生の健康ランド

いっけ先生の健康ランド

脂肪肝は放置すると、糖尿病、動脈硬化性疾患(狭心症、脳梗塞など)に進行していく危険性が高い病気です。一方で、早い時期に治療を開始すれば、生活習慣の改善のみで治せます。私が実践している生活習慣改善術を一緒に楽しんでみませんか。

前回に続き、NHK-BSの「ヒューマニエンス」シリーズ、「“腸内細菌” ヒトを飛躍させる生命体」の話題です。

今回は以下の内容に興味を持ちました。

①    腸内細菌で金メダル?
腸内細菌と運動の関係の研究が進んでいます。
その結果、腸内細菌「ベイロネラ・アティピカ」を持っていると、運動で産生された乳酸がプロピオン酸に変わり、最終的に糖に変わることでエネルギーとして再利用され長距離が早く走れることが分かりました。

②    腸内細菌で難病と闘う
潰瘍性大腸炎の人は、腸内細菌の種類が少なくバランスが乱れています。
そこで、便移植療法(健康な人の便を移植する)による治療で腸炎が改善する成績が出ています。
移植する糞便は生後から長い間一緒に過ごしていた兄弟の便が最も効果的だそうです。

③    腸内細菌で脳を育てる
うつ病・自閉症の改善、パーキンソン病の予防に腸内細菌が有効との成績が出ています。

細菌が運動能力にも関わっているのは目から鱗でした。
若い頃から長距離走は苦手でしたが、腸内細菌の乱れが影響していたのかも知れません。

いろいろな病気に腸内細菌が関わっていることを知るとバランスの取れた食事を心がけようと思います。