ウェイ☆彡




手詰まりだ


普通の値段でそこそこ旨い店はいくらでもある

高くて旨い店等数えきれない






安くて旨いと言うのは

これは難しい



あるにはあるが………

流石に数が少ないので飽きがくる



………完全に手詰まりだ


何かしら新しい対策を練らなければ…………





そんなある日

スタジオが終わってから一杯飲んで帰るかと言う話になり


何処に行くか悩んだ





会議は難航を極めた





まず候補に挙がるのはバード・ウォッチング(○貴族)


しかし……いかんせん私は鳥を観察し過ぎている


活発な時など週に3度も鳥を追った



これでは週末の度に山へ郊外へ出かけては鳥を愛で
山に入ると2回中3回遭難でき

前回生還した時には

「君は山の神様に嫌われている。二度と1人で山に入らぬように」

と、友人、家族一堂から諭されたNのようじゃないか



何かしら対策を………








――――以下・思考の海へ



……


…………!


……いや……流石にそれは………


……しかし…可能性は……


………


……いや!やりようによっては………







………いける……か…?


……いやいける!私の直感を信じろ!!

大丈夫!私は強い子ッッ!!




――――以上・思考終了










「○将に……」ボソッ


「……ッッ!?」ザワッ


「王○に飲みにいこう」







私の見事な発想の転換に声を失うかと思われたが


「お、いいねぇ餃子」



……ありゃ?

そんなに簡単に受け入れられるもんなの?


結構悩んだのに……








無事に○将に到達した我々は


まずメニューに目を通す



やはり私にとって王○は焼き飯を食べるところという認識が強い

……しかし今日の私は一味違う


具体的に表現すると
三ツ矢サイダーとスプライトぐらい違う




ならばここで注文するのは焼き飯ではない


先ずはビアと餃子


そして…………


青椒肉絲
エビチリ
豚キムチ



完璧だ………

我ながら美し過ぎるラインナップ



ビアが進む事請け合いだ



待つこと暫し

ビアと餃子が到着した



うむ

いいね

特筆すべきは値段!と
○将で働いていた友人が豪語していただけはあって

餃子に関しては文句無し




さぁて
さてさて


続く料理が楽しみだ








――――――――









「アリアタンシター」



「…………」


やる気の全く無い店員に送り出され

店を後にした我々の目は完全に死んでいた




同じ店でも作る人によっては味は変わる

そんな事はわかってる

知ってる





しかしながら………



その日


私の前に並んだ品々は想像を絶していた



火の通し過ぎで味が消し飛んだ肉

フライパンをろくに洗わず次の料理に取り掛かったことは明白な濁りきった味

取り皿は薄汚くベタベタなものが混ざり

極めつけは



常軌を逸した油の量
皿を傾けると圧倒的な量の油が流れ出す……






これは……

これは一種の悲劇だ

悲劇受胎だ




「………次は」

「………」

「……次はきっとマシさ。今日は……日が悪かっただけだ」





煮えくり返るハラワタと
油の海と化した胃を抱えながらも





ホトケさんの様な慈愛に満ちた表情を浮かべ





色々と消化不良のまま


私は帰路に着いた





























次は餃子と唐揚げだけにしよう




そんな感じパー