朝の続きをちょっと。

パンローリングの感謝祭。

高田智也さんに変わって急遽出演が決まったラリーウィリアムズはネット中継による話でした。時差は大丈夫なのか気にしていたのですが、オーストラリアからということで問題なしですね。で、内容はといえば


自分の本フォーキャスト2008前半の内容(半分宣伝?)。


でした。

で、ラリーは本を買ってない人にはよかったかもしれません。なんか予言者みたいな感じになってますね。今年は1年を通したら株は上がるみたいです。金は1年を通したら下がるとか言ってましたね。季節習性などをデータ化した独自のロードマップというのを作成していてそれによるとそうなるみたいです。

過去100年の大統領選挙のある年の傾向をグラフ化した図とかが出てきました。



で、実際去年はそのロードマップとやらに沿っているかというと、おおむね沿っているように見えました。が、細かいところで言えば天井が数ヶ月ずれていたりするので、実際にレバレッジを効かせた短期売買ではどれだけ使えるかは疑問ですが。


でも年単位での傾向を見たり、変化日あたりでは気をつけるとかそういう風には使えるのかもしれません。が、やっぱりどうもシーズナル要因を使っているとはいえ、相場を予測することが勝つ秘訣だ、という考え方だとすれば「??」です。


で、最後はラルフビンズです。内容はほぼ自分の著書にあることです。

本を持っている人は意味がないかもしれません。


で、まぁラリーはよかったのですが、ラルフビンズのはこれは本人が悪いわけじゃないですがかわいそうというかとにかくウケは最悪でした。

内容はマネーマネジメントのこと。オプティマルfをどう用いたら収益を最大化させることができるのか?というもので、他の人の1.5倍の時間が与えられました。
で、氏はもう意気揚々と自らのマネジメントシステムを語るわけですが会場の人はざっとみたところ半分くらいは寝てるような。。。

10時スタートでお客さんの疲れがピークってのもありますが、それだけではありません。

そして氏は2次元グラフにとどまらず3次元グラフまで出したところで来場者の退屈度と期待はずれ度はピークに(おそらくそうだろうという予測です)。

例として使われたのは
・コイン投げで表と裏がでる確率は50パーセント50%(1:1)
・表が出たら2円もらえて裏が出たら1円取られる(2:1)
・これを40回繰り返したときの収益最大化がおこるf値は0.25。だけど、自分ならそれをこういう風に動かしてより安定を図る、、とかそういうものなのだったのですが、そもそも彼の話を聞いて収益の拡大化を図れる人には2つの条件が必要なのです。それは

・システムトレーダーであること
・その人のシステムの期待値がよいこと

です。来場者の中でシステムトレーダーは一部でしょうし、しかも例に挙げたような勝率5割でペイオフが2なんていうものを持ってる人はあまり以内でしょう。

そういうわけで来場者にはピンと来ないわけです。その前の斉藤さんが株の逆バリシステムでフィルターとポジションサイズをかえたらどういう風に損益曲線が変わるか?というのをやったのですが、この場合、実際の日本株市場(東証1部)を用いて仕掛けと仕切のルールを明記していたのでお客さんも「単なる机上の空論ではなくイメージしやすかった」のではないかと思うのですが、ラルフビンズ氏のものは残念ながら「元数学者の机上の空論」にしか聞こえなかったのではないでしょうか。

「資金管理さえしっかりしていれば売り買いどこでどう仕掛けてもなんとかなる」なんていう極論までいう人もいますが、あまりに多くの人が資金管理をずさんにやっていて仕掛けとしきり(とくに仕掛け)に一生懸命なので「そうじゃないよ」ということを極端に表現したんでしょうけれど、やっぱりなんだかんだいっても優位性のある手法じゃないとどんなにマネーマネジメントが上手でも長期にわたって損が増えていくだけです。
ってことで優位性のある手法を持っていない人にとってはやっぱりそれをつかむためのヒントを得たい!というのが本当のところじゃないでしょうか。。

ある人は「これで明日の本セミナーのキャンセルがでまくらないか心配」なんて言ってましたが、さすがに10万ほどのセミナーなら

http://www.panrolling.com/seminar/080127.html  

システムトレーダーで且つ、優位性のある手法を持っているけれど資金を上手くのばせないで悩んでいる人じゃないと申し込まないでしょうから大丈夫でしょうけれど。


ただ、おそらく、この前日のプレセミナー(予告編)を聞いて翌日分を申し込んだ人はいないだろうなぁ、と思いました。