乳癌友達 | ~海を愛し海に守られた乳がん日記~

乳癌手術から3週間たった私は

無理をしないことは前提ですが

ふつうの日常生活をおくれています。

 

自転車にのったり、車を運転したり、

電車にも乗りますし散歩もします。

 

掃除もするし、お彼岸には法事も重なり

あたりさわりなく親戚お付き合いもして

笑顔でご挨拶もさせて頂きました。

 

こないだの日曜はやっと久しぶりに

約1か月ぶりの海にも入りました。

 

日常生活の中で、手術以降に復帰すること全て

自分の中ではまだ手探りで心配だったり、

本当は大丈夫かとても不安でいっぱいですが

周りの方々にはわかりません。

 

わかってもお互い困るし、

私が乳癌であり、3週間前に手術をして

今現在も治療中であることを

伝えてわかってほしいとも思いません。

 

私が自分で自分が乳癌であることを伝えた人は

変わらず5人だけです。

 

主人、姉、信頼している友人3人。

今現在もこの5人だけです。

 

この先、時間が経過し、

私の気持ちも治療も色々落ち着けば

又状況は変わるかとも思います。

 

今現在、時々痛みを感じながらも

日常生活に復帰して、以前のように生活を戻していくにつれ

私が日々感じていることがあります。

 

それは”これからは心を強くしないと”と感じています。

日常に戻れるのはとても嬉しいことです。

 

ただ現実は毎朝ホルモン治療のお薬を飲み、

副作用の不安の中で生活しています。

 

生活動作の中でも人に言うわけではないけれど

顔をゆがめる痛みの苦痛は何回かあります。

 

入浴前には右胸の手術後の処置もあり

間違いなく手術の傷痕はあり、以前の胸はありません。

右脇もしっかり傷痕が残っています。

 

採取した私の乳癌の病理結果もまだなので

その結果のことを考えると不安にもなります。

 

これから放射線治療もひかえています。

5週間毎日放射線をあてなければいけません。

 

病理結果次第では抗がん剤治療の可能性もあります。

手術は終わってもまだまだこれから治療は続きます。

 

 

あたりまえですが、主人を含めても

私が日常生活に戻れるようになればなるほど

私が乳癌という事は忘れます。

 

どうしても一般的にも手術がひとつの山で、

手術が終わったことで一安心と思われても

当然かもしれません。

 

言う必要も、わかってもらう必要もないですが

日常生活に戻れて、洋服を着て見た目が変わらなくても

私自身、心まで同じように回復できていません。

 

乳癌告知から時間も経過し、少しづつ落ち着くことによって

検査や話し合いや入院、手術など渦中のど真ん中で

もがいてた時期をのりこえ、今自分が置かれている状況も

自分でわかりはじめると逆に現実の不安を感じることもあります。

 

乳癌になる以前の生活、環境に

乳癌になり、様々なことが変わった私が戻るのですから

これからは自分を強く持っていないと淡々と思います。

 

きれいごとではなく

やはり乳癌になった人ではないと

本当の辛さや痛みは分かりません。

 

痛みや辛さや気持ちの経過や

乳癌になった人が治療しながらすぎていく

時間の流れや感じ方も

家族、友人、他人にはわからなくて当然です。

 

一生懸命伝えて、相手に求めるのも

わからないことですから正直酷な話です。

 

といっても私も一番身近な主人だけには

わかってほしいことを押し付けていました。

 

全てを受け止めてもらおうとしてたと思います。

最近ケンカが増え、私も改めて考えました。

 

一番近くにいる主人は乳癌告知から今までずっと

私を励まし支えてくれていました。

私の治療や入院から手術、退院には休みをとり、

仕事も調節して大変だったと思います。

 

最近のケンカの原因は

乳癌のせいにした私の甘えだったと思います。

だれでも器量の器には限度があるし

その人になること変わることなんてできません。

 

乳癌関係なく、その人の辛さは

その人しかわからず、かわることもできないし

自分の気持ち全てを分かってもらうこともできません。

 

私が乳癌になった時に

私の乳癌を一番に相談した信頼している友達が

そのお友達の友人にも乳癌の方がいるから

紹介するよと言ってくれています。

 

2人もいらっしゃって、

2人とも今は以前よりも活動的に

元気に毎日を楽しんでいるようです。

 

その方々は全摘で抗がん剤治療の

辛い治療も乗り越えたそうです。

 

そしてその方々も

私に会うのを楽しみにしていてくれているようです。

とてもありがたいご縁です。

 

今後は主人を乳癌治療から解放してあげたいと思います。

強制的に押し付けるような中で理解を求めるのではなく

無理のない、こういったご縁を大切にしながら

自分の気持ちと向き合っていきたいと思います。

 

 

私もそうですが乳癌になり、未知の経験ばかりで

毎日不安で辛くて苦しくて、そんな中で

主人や友人、看護師さんや病院の先生のお心遣いなど

沢山の優しい言葉にも救われて今日までこれました。

 

乳癌になると、自分は毎日必死ですが

時間だけは流れていきます。

 

どこかで自分の気持ちを切り替えなければと思うときがきたら、

他人には淡々と、自分だけは自分の気持ちを大切に受け止めて

一歩ずつ進んでいけるように私も前をみたいと思います。

 

 

もし今、私と同じように

もがいていらっしゃる方がいらしたら

心から応援しています。

 

 

 

感謝をこめて

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