【感想1】国立モスクワ音楽劇場バレエ☆エスメラルダ☆ブルメイステル版 | 踊れないけどバレエ好き

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イーゴリ・ゼレンスキーが芸術監督を務める
国立モスクワ音楽劇場バレエ来日公演(オケも来日)初日
ブルメイステル版「エスメラルダ」(全3幕)
5/20[水]13:30~を観て参りましたわきゃっ


広告文:
ヴィクトル・ユゴーの小説「ノートルダム・ド・パリ」が原作の、麗しきジプシーの踊り子エスメラルダと彼女をめぐる男たちの物語。ブルメイステルはこれにエスメラルダの出生の秘密にまつわるエピソードを加え、愛、嫉妬、欲望、裏切り、心の叫びを描き出す。世界でも全幕は滅多にお目にかかれない名作


音楽:チェーザレ・プーニ/レインゴリト・グリエール/セルゲイ・ワシレンコ
台本:ワシリー・チホミーロフ/ウラジーミル・ブルメイステル
原作:ビクトル・ユゴー「ノートルダム・ド・パリ」
振付・演出:ウラジーミル・ブルメイステル [1950年]セルゲイ・フィーリン[2009年]
美術:アレクサンダー・ルーシン[1950年] ワレリー・レヴェンターリ[2009年]

客入りは、1階7~8割、2階5割、3,4階3~4割程度でした。
平日昼間でしたので、その影響もあってかしら?

1回10列ぐらいの中央一列がほぼ全部空席で、良い席なのにご招待がまとまってこなかったのかな?でも、当日券を求めるお客さんも多数いらっしゃったのに、ココが空くなんておかしいなぁと思っていましたら、ゼレンスキー監督席でした。監督、良席を10席も使うことないのにい汗? わたし、黙ってお隣の席に移動しちゃおうかと思いました苦笑

宝石紫プロローグ宝石紫
愛娘を抱えて町をさまよう女グドゥラ(ナターリア・クラピーヴィナ)登場。
まず、手出来た瞬間、これからはじまる全幕の質が保障されました。
瞬間で、「いい感じ~ニコニコ」と思えました。
疲れ果て、足元も危うく、果てる寸前の貧しい母の歩き。
本物のバレリーナだとすぐ感じました。
貧しい様が綺麗でした。
クラピーヴィナの体内に流れる血までも栄養失調で薄まっているのでははてなマークと感じるほど演技が行き届いていました。
グドゥラが生き倒れ、ジプシー集団が、子を連れ去ります。
しばらくして子を誘拐されたことに気がついたグドゥラの狂乱の舞
本気で狂い舞っていました怖。

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これ2,000円で購入したプログラム中のエスメの登場人物解説ページ。役の名前の意味や由来の解説もあり、丁寧な記述。全体の写真もよくて、評論家の論評も大変良い内容でした。久しぶりに価格なりの価値のあるプログラムでした。

宝石赤第1幕宝石赤
ノートルダム寺院前では道化祭りが行われている。
民衆は荒廃し信仰心も薄れ、ノートルダム寺院の鐘つきである醜いせむし男のカジモド(アントン・ドマシェフ)をふざけて祭りの王に選び、カジモドに法王の衣冠を着け、みこし担ぎをする。


副司祭フロロ(ニキータ・キリーロフ)がそれを見て怒ると、フロロに服従のカジモドは許しを乞う。
このシーンでは、カジモドの登場が非常に印象的でした。
この役作りは只者ではありません。
バレエダンサーのような美しい人間が、せむし男になり、しかも踊るのですから、並大抵のことではないと思います。
まずは醜い曲がった脚にするために、厚手のストッキングには変な肉襦袢が仕込んであり、背中にも歪な骨の隆起の形の仕込みがしてありました。
あとは、傾いた姿勢を保持して、首や四肢の動かし方も常に醜く誇張し、見事なカジモドでした。
ホント近くに来て貰いたくないような・・・・生理的な嫌悪感を醸し出していて、目まで濁って感じましたし、ノミでもついているような気さえしました。
つまり、ドマシェフもすばらしい役者でしたパチパチ

ジプシー団が、寺院前広場にやってきます。
まぁまぁ、見目、美しいジプシー女達。
でもこれは、お話の中だけのことですね。現在の観光地を歩き回るジプシーの一部は、美しいとは無縁で、油断も隙もありません。
それはさておき?、話を戻しますと、ここで、ジブシーにさらわれてから、輝くばかりに美しく育ったたエスメラルダ(オクサーナ・カルダシュ)が、タンバリンタンバリンを鳴らして踊り、 見物人から金を集めてまわります。カルダシュは、このように可愛らしいバレリーナです。  
(↓ 念のため、これはエスメの画像ではありません。)


そして、技術的には、男性サポートつきのピルエットで相当ぶれるという不思議や、シェネで軸が細くなりきらないという物足りなさがあるのですが、身体が柔軟で、特にカンブレがしなやかで見事、踊りからとてもエモーショナルなエネルギーを発揮するダンサーで、恋をしている、嫌がっている、打ちのめされているといった多様な感情を全身から紡ぎだす稀有の才能を持っているダンサーでした。素晴らしかったですキラキラ

エスメラルダを見て、恋心を抱いたフロロはカジモドにエスメラルダの誘拐を命じる。夜、誘拐すべくエスメラルダを担ぐカジモド。
そこに、パトロール中のフェビュス隊長(イワン・ミハリョフ)と将校たちがカジモドを捕える。イワン・ミハリョフは………、何でしょうはてなマーク、綺麗すぎます。ちょっと今までに見たことがない綺麗さ。芸術監督のイーゴリ―・ゼレンスキーも、ソリストのデニス・ドミトリエフも、スーパーバイザーのアンドレイ・ウヴァーロフも会場にいらっしゃいましたが、この方々、同じ種類の、長身・小顔・イケメンで、膝下が鬼のように長くて真っ直ぐです。
彼らがサラブレット馬だとしますと、私はナマズなまず、程の違いを感じましたsei

さて、エスメラルダとフェビュス隊長はお互い惹かれあうのですが、フェビュスにとっては、ただの束の間の遊びの恋心でもあります。

このシーンでの、カルダシュの純真な舞いは見事で、身体全体でジュリエットのような無垢な恋心を表現していました。
頭・首・デコルテ・腕・脇のラインが完璧です。このあたりはちょっとエレガンス前面のパリオペとは表現方法や腕の操り方に相当違いを感じました。モスクワの特徴的な面でしょうかはてなマーク 役になりきり、踊りが台詞としてストーリーを語るバレエでした。

さて、同じくエスメラルダに惹かれたカジモドも、気持ちを伝えます。
エスメラルダは拒否しながらも、一途なカジモドに少し心を寄せる様子があるのですが、見ると醜いカジモドを結局拒絶します。
カジモドの悩みや苦しみは深まります哀

道化の三名さん(ドミトリー・ムラヴィネツ、ビャチェスラフ・クルチ、ゲオルギー・アニエフ・スミレフスキ)については、もうちょっとスパッと高く跳んだ方が良いと思いますし、周るにしてもきっちり最後ポジション押さえてほしいですし、微妙な感じがしましたが、元気いっぱい立ち回っていたと言えばいいのかなぁ?何だったんだろう。モスクワの道化ってこれでいいのかな? あっ、三人だから、一人で超絶技巧っていうのと違って、和気あいあい・元気いっぱいが見所かな?

この三名と、コールドの皆さんは、開演からしばらく、かなり緊張されていたのかもしれません。わたしは少し始った当初、アウェイ感を感じました。
拍手がもらえるかどうか、わかってもらえすの?といった感じで、きっと出番以外のダンサーも袖から様子をうかがっているのだろうなぁ~というような 客とダンサーの距離感がありました。まぁ、それは1幕が終わることには消えたのですが…mf*

長くなりました。
今日のブログは、ここまで。
続きは明日にします。


何で平日にだけやるのか?
はやくもエスメラルダは、残すところ5月21日(木)の1回のみ


もしも、お時間に余裕がおありでしたら、お勧めですよ~。

Oksana Kardashのエスメはこんなです↓

きっちり古典バレエ、伝統保守を育んでいる。
そして、いまも古びていません。
女性の主役がきっちり魅せてくれます。
素敵でしょう?

注ガラやコンクールでよく踊られる エスメラルダのタンバリンのヴァリエーションはありません注

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