不要派の意見
ピアノを習っていた人にやめた理由を訊くと、バイエルやツェルニーなどの教則本の練習曲がつまらなかったからという意見がほとんどです。
ピアノは自分の好きな曲、弾きたい曲で練習するのがいいのです。
必要派の意見
教則本の練習曲をやらずに弾きたい曲に取り組んでも、結局はにっちもさっちも行かずに挫折するのがオチです。
多少面倒でも教則本の練習曲はやるべきです。
……これはどちらにも一理あるので、非常に難しい問題です。【自分に合うほうをやればいい】としかいいようがありませんが、個人的には不要派のほうです。
子供がピアノをはじめる場合、なるべく教則本の練習曲はやったほうがいいでしょう。しかし大人の場合、教則本で練習するのはかなりきついものがあるのです。これは実体験として知っています。
私も1度、メトード・ローズの練習曲で基礎を身につけようとしたことがあるのですが、練習曲のメロディーが明らかに幼児向けなのです。
大人の私が弾いてもまったくおもしろくなく、やる気が湧いてこないのです……。
こうした理由から教則本練習はやめ、フィンガーエクササイズをおこないつつ、簡単な曲から難易度を高めていくという練習方法をとることにしました。
そしてそれが功を奏し、半年もたたないうちに【エリーゼのために】を弾けるようになれました。
もしも私のこの練習法をおこないたい人は、まずは【ふるさと】や【もみじ】あたりを弾いてみるといいでしょう。