ヤフー知恵袋をのぞいてみると、ピアノをはじめたいという人たちに10人中9人が『ピアノ教室に通いなさい』と勧めます。どうやらほとんどの人の頭に【ピアノ教室に通う=ピアノが弾けるようになる】という図式が確立されているようです。
しかしその一方、『ピアノ教室に通ってもへたな人はいる』という話も頻繁に見ます。また、このようなことをいうピアノ講師がいました。
「正直、何年通っても上達しない子はいます」
……上達しないのを生徒のお子さんのせいにしないでください。あなたの教え方がまずいだけなんですから。
何年通っても上達しない子がいるということは、上達する子もいるということでしょう。しかし、それはこの先生のおかげで上達できたわけではありません。
極論かもしれませんが、ピアノ教室に通ってピアノが上達した人というのはピアノ教室に通ったから上達したわけではなく、もともとすごい頭が良くて、すごい器用で、すごい才能の持ち主だっただけです。
私はピアノのレッスンを受けた経験はないのですが、かつて英会話とゲームクリエイター講座のマンツーマン授業を受けたことがあるのです。しかし━━
「……今の説明、私だったからかろうじて理解できたものの、この教え方ではほかの人は理解できないだろうな……」
━━といったことの連続でした。きっとほとんどのピアノ教室も似たような感じだと思われます。
これがピアノ教室に通っても上達しない人があらわれる理由です。
ピアノ教室に通って上達する人はもともと才能がある人であり、ピアノ講師の教えの影響はほとんどありません。一方、上達しない人はピアノ講師の教えをよく聞いていないわけではなく、ピアノ講師の教え方がまずいだけなのです。
では、どのようなピアノ教室がすぐれたピアノ教室といえるのか?
あらゆるピアノ教室に通ったが一向にうまくならない人を100人集め、その100人全員を【エリーゼのために】を弾けるくらいの腕前に育てることができる━━そのようなピアノ教室がすぐれたピアノ教室といえるでしょう。
ちなみに私のこのブログでピアノの勉強をすれば、よほど頭が悪くよほどピアノのセンスがない限り、1000人中1000人全員【小さな世界】くらいは弾けるようになれます(笑)
余談ですが、ヤフー知恵袋で次のような話を見たことがあります。
「私はピアノの講師経験があり、ラウンジなどで10年ほどピアノを弾いた経験もあります。でも、バイエルもハノンもやったことありません。バイエルもハノンもつまらなそうですね。ピアノの先生がバイエルやハノンではない楽しい練習曲を選んでくれて、それで練習しながら上達していきました。今でもその先生に感謝しています」
このようなピアノの先生がすぐれたピアノの先生だと私は思います。