アルペジオはピアノ弾きとしての勲章である | ギタリスター誕生~ギター500年の歴史がここから変わる~

 単音、コード、ユニゾン、アルペジオ━━ピアノを弾く際の左手のベースはいろいろありますが、これまでやってきた中でアルペジオだけが群を抜いて難しいです。

 

 
 いや、【難しい】といういい方は少しちがう気がします。もはや天賦の才に左右される技術な気がします。アルペジオはセンスがない人は、たぶん一生無理でしょう。

 

 
 アルペジオ自体は特に難しくはありません。アルペジオに合わせてメロディーを弾くというのが、呆然とするほどに難易度の高い作業なのです。

 

 
 私がはじめてアルペジオに挑戦したのは【グリーンスリーブス】という曲でした。そしてこの曲、【となりのトトロ】より明らかに簡単な曲なので『あっという間に弾けるようになれるだろう』と楽観視していたのです。

 

 
 が━━【となりのトトロ】より明らかに簡単なはずの曲が、ベースがアルペジオであるがゆえに同じくらい難しい曲になってしまっているのです。

 

 
 私は【グリーンスリーブス】の練習中、激しい屈辱感に襲われました。【となりのトトロ】より難しい曲に挫折するなら納得いくのですが、【となりのトトロ】より明らかに簡単なはずの曲に何度も挫折しそうになってしまったからです。

 

 
 しかし、【グリーンスリーブス】ごとき弾けないようでは、いつまでたってもアルペジオをものにできません。私は挫折することなく練習をくり返し、なんとか【グリーンスリーブス】を弾けるようになれました。

 

 
 ピアノ歴わずか2ヵ月の私ではありますが、最も苦戦した曲が非常にシンプルな曲である【グリーンスリーブス】です。それもすべてアルペジオのおかげです。

 

 
 アルペジオでピアノが弾ける人がいる一方、弾けない人もゴミのようにいると思われます。私はアルペジオこそがピアノ弾きとして才能を証明する勲章だと思っています。

 

 

 

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