小鳥のさえずりでぼんやりと目が覚めた。
ずっしりと重いまぶたを細々と見開くと眩しい太陽の輝きが差し込んでくる。
今日も気持ちのいい朝、日曜の午前中にゆっくりとした朝を迎えるような気分だ。
しかし今日は平日なのでこれから仕事がある。
最近早寝早起きが習慣になってきたこともあって朝も日の出と共に起きるので出勤まではまだまだ時間がある。
だから平日でものんびりと朝目覚めることができるのだ。
そんな事を考えながら目も冴えてきたので上半身を引き起こして窓を見る。
窓のすぐそばにある青々とした樹木の葉がゆらゆらと気持ちよく揺れていた。
その樹木の細い枝にちょこんとした感じに小鳥が乗っているのが見える、可愛いやつめ。
身体を起こして窓に近付き窓を一杯に開け放った。
ほんのりと緑の香りがする空気が流れ込んでくると共に、小鳥が小枝から急いで飛び立った。 そんなに怖が
るなよ、無言でそう思いながらぼくはすうっと鼻から息を吸いこむと鼻の粘膜がつんとする。
腰に手をあてて牛乳を一気飲みするように胸を張った。
「おはよう地球!」
思わずそう叫んでしまう気持ちの良い朝であった。